梅雨らしい曇天の一日となった本日7月10日(土)の博多の町に、今年初めて舁き山が走る「流舁き」の行事が行われました。
日曜日とあって、各流の山小屋前や舁き山が通る交差点にはたくさんの見物客が詰めかけ、今年最初の山舁きを楽しみました。
山笠ナビは今年も七流全てをカメラに収めてきましたので、時系列に沿って2016年の流舁きをお伝えします。
午後4時から舁き出しが行われるのは千代流と中洲流です。
千代流は午後3時半には舁き山が山小屋から引き出されており、一刻一刻と近付く舁き出し時間の緊張感が伝わってきます。
1分前のアナウンスが告げられると、舁き手の顔がぐっと引き締まります。そして、祝いめでたが歌い上げられ、最後の歌詞が歌い上げると同時に威勢のいい声を上げて、飛び出していきました。
舁き山はパピヨン通りに出てて再度舁き出し場所の千代森神社前を通過し、各町へ走っていきました。
中洲流も午後4時にスタート。道一杯に舁き手が広がり、勢水がまかれていきます。
中洲流の10日の流舁きは祝儀山なので、子供が台上がり。各所で山が止められ、子供達が杉壁の中に乗せ入れられます。
子供達を乗せた中洲流の舁き山は、オイサ!の声を響かせながら中洲の町を走りました。
午後5時からは大黒流、土居流、西流の3つの流が舁き出します。舁き出し15分前の土居流、西流の山小屋前では、最後の確認が行われていました。
大黒流の山小屋前でも、舁き手の緊張感が高まっており、入念に水が掛けられていました。
午後5時、大黒流が鬨の声を上げて流舁きをスタートさせました。
土居通りでは、大黒流の進行を優先し、濱小路辺りで土居通りが待機するというちょっと珍しい光景も見る事が出来ました。
土居流は、土居通りを上がっていきながら濱小路、西方寺前の町域を浄め走っていきます。
土居流の福の神は、土居通りを南下し、櫛田神社方面へと向かっていきました。
西流に追いついた時は、ちょうど店屋町辺りを舁き回っていました。
西流の舁き山は、店屋町から大博通りに出てから再び旧西町筋へ入り、奈良屋町方面を舁き回っていきました。
午後6時からは東流と恵比須流がスタートします。東流の山小屋前は舁き手と見物客で大混雑となっていました。
午後6時、今年の一番山である東流がスタート。大博通りに一旦出て、左折して魚町方面に入っていきました。
同時刻に恵比須流もスタート。蓮池の明治通りに舁き入れました。
その様子を恵比須流の人形を担当している亀田人形師が離れて見ていました。話を少し聞くと「やっぱ、壊れないか心配でね。この10日が一番心配。」と笑いながら話してくれました。
恵比須流の舁き山は昭和通りを抜けて、下呉服町方面へ。せまい道筋に威勢のいいオイサの声を響き渡らせながら、綺麗なカーブを描いて舁き回っていきました。
東流の舁き山は博多の町で一番古いと言われる細い普賢堂通りをゆっくりと進み、再び旧東街筋をくまなく縦断します。
午後6時50分、すべての流舁きを終えた東流の舁き山が山小屋へ戻ってきました。
垣波総務のあいさつが行われた後、お祝いの鏡開きが行われました。
その後、山小屋に東流の舁き山が収められました。
これにて流舁きが無事終了しました。
しかし、この11時間後、日付が変わって7月11日の午前5時より「朝山」の行事が行われます。
そして、その10時間後には「他流舁き」。24時間に3回の山舁きが行われ、舁き手も人達にとって楽しくも大変な24時間となります。