櫛田神社の境内に作られる、立体型の座席。”櫛田入りのアリーナ席”とも呼ばれる「桟敷席」。博多祗園山笠が好きな方ならば「一度はここで見物してみたい!」「今年こそは桟敷席に座って見物したい!」と思っているあなたに、桟敷席券入手から桟敷席に座るまでのコツを”コッソリ”お教えいたします。
※これを読んだからと言って確実に桟敷席に座れるという保証は出来ません。予めご了承ください。
桟敷席は8エリアに分かれており、「あ」「い」「う」「え」「お」「か」「き」「く」とすべて平仮名がふられています。
ただし、一般の人が購入できるのは「あ」「い」「う」「え」「お」の5エリアだけです。(「か」「き」「く」は関係者席となっています)
各席種の販売枚数は以下の通りです。
桟敷席は清道をぐるりと取り囲むように設置されているため、それぞれのエリアで見える”絵”が異なります。
櫛田入りで駆け込んでくる舁き山笠と男達を真っ正面から見る事が出来るのが、「あ」席と「い」席です。特に「あ」席は、山笠の飾りを真正面から見据える事が出来るできるためもっとも人気が高く、「あ」席の桟敷席券はいわゆる”プラチナチケット”と呼ばれます。
太鼓台のすぐそばになる「お」は、山留めから駆け込んでくる舁き山笠を最初に見る事が出来る席となります。一番スピードが乗った状態での舁き山笠を見る事が出来る席です。角度的には浅いですが、祝いめでたを横から見ることが出来ます。
境内側に一番近いのが「う」席。清道周りの出口に位置する場所なので、清道旗をぐるりと廻る舁き山笠の力強さと各流のテクニックを見る事のできる席です。席数も多くエリアも横広なので、どの席から見やすいオールマイティな席です。
ただし、一階席と二階席があり、二階席になると見える絵が大きく違ってきますので、座席確保の場合は注意が必要です。
清道の出入り口に一番近いのが「え」席。清道旗を回りスピードを上げてくる舁き山笠の迫力を味わうことができます。「う」席と似てるのですが、神社の楼門の下に作られるため、席によって見える絵面がかなり大きく変わるため、ファンからは「クセが強い席種」と言われています。そのクセゆえに固定ファンも多く、「通好み」の席とも言われいます。
まず、大事な事を最初に書いておきますと、桟敷席券は「エリア入場券」であり指定席ではありません。7月12日/15日にもう一度並ぶ必要があります。また、当日は各エリアの座席は入場した人から好きな座席に座る事ができます。
要するに、「桟敷席券を購入する」「桟敷席に入る」と2回櫛田神社に並ぶ必要がある、という事は頭に置いておきましょう。
桟敷席券の販売は、毎年6月26日午前9時より櫛田神社にて行われます。プレイガイドやネットでの販売は行われず、この販売日はこの日だけとなります。
販売されるのは、7月12日の「追い山笠馴らし」の桟敷席300枚と、7月15日の「追い山笠」の桟敷席300枚、合計600枚です。
価格は、追い山笠馴らしは1枚3000円、追い山笠は1枚7000円で(※2024年時点)、追い山馴らしは一回で2枚購入でき、追い山笠は一回で1枚のみ購入することができます。
なお、子供の入場に関しても桟敷席券が必要です。(※詳しい判断については、一度櫛田神社にお問い合わせください。)
※桟敷席券が必要なのは7月12日と7月15日のみで、あとの日は無料で桟敷席に座ることができます。子供山笠、流舁き、朝山笠、他流舁き、集団山笠見せの帰路などで行われる櫛田入りは無料で見ることができます。ぜひご利用ください。
まずは毎年6月26日午前9時前に櫛田神社に足を運びましょう。
前述の通り、桟敷席券の販売はこの日だけ櫛田神社のみで行われます。
また前述の通り、この桟敷席券は「エリア入場券」であり指定席ではない事にご注意ください。当日も並ぶ必要があります。
追い山笠馴らしの桟敷席券は、お守り等を販売している境内の「授与所」にて販売されます。
各窓には「あ」から「お」までの紙が貼られており、購入希望者は希望席種の毎の窓の前に並びます。
なお、現場には雨をしのぐような場所は、ほぼありません。どこかで雨やどりをして凌いでも、購入時は屋根がない場所で立って待つことになりますので、雨具は必ず用意しておきましょう。
競争率ですが、基本的に前日6月25日から並ぶ人はほとんどいない傾向があります。日が変わってからゆっくりと並んでいく傾向があるため、午前8時に櫛田神社に到着しても、(席種によりますが)購入できてしまう傾向があります。
気を付けないといけないのは、追い山笠馴らしは「一人2枚まで購入可能」というルールです。例えば人気席種の「あ」席は、販売予定枚数39枚なので、全員一人2枚購入と仮定するとと20人で売り切れる、という計算になります。並んでいる人数から、そのまま並ぶか他の席にするかを推定して判断してください。
午前9時、「あ」から「お」までの5つの窓が一斉に開き、桟敷席券の販売が行われます。
気を付けないといけないのは、桟敷席券の決済は現金のみ、またお釣は出ません。必ず崩した現金を持っておきましょう。午前8時過ぎに両替の時間がやってきますので、大きい金額しか持っていない方はこの時に必ず崩しておきましょう。
追い山笠馴らしの桟敷席券は、「あ」「い」「お」席は社務所前、「う」「え」席は櫛田会館前にて販売されます。
各窓には「あ」から「お」までの紙や立て看板が掲示されており、購入希望者は希望席種の前に並べられたパイプ椅子に座って待つ、という形となります。
椅子の数は桟敷席券の枚数分用意されていますので、席が空いていない場合は「売り切れ」という事になります。
基本的に「その場にいる」事にしましょう。・・・とはいえ、長丁場の待ち時間となりますので、休憩などは自由にとってください。ただし、常識外の不在はあまり好まれませんので、注意しましょう。
また、桟敷席券販売開始直前の午前8時45分頃になると席の移動が出来なくなり、空席が撤去されます。その際に椅子に座っていなかったら「空席」として扱われます。荷物などを置いていても座席は撤去されますので注意しましょう。
追い山笠の席種で最も人気があるのは「あ」「い」席です。俗に言う”プラチナチケット”は主にこの2種を指しています。
この2種は大変人気であるため、前日の6月25日から待っている人も少なくありません。ある意味覚悟を決めないと取れない席種でもあります。25日の夜に入る前には全てのパイプ椅子が埋まってしまう事が多いです。パイプ椅子に空席があるか確認しましょう。運よく座れたらそこから長い夜が始まります。
「お」席は、「あ」「い」ほどではありませんが、人気の高い席種で、販売枚数も多くありません。そのため、即完売まではいきませんが、6/25午後10時ごろにはパイプ椅子が全部埋まっていることが多い傾向があります。
あと気を付けないといけないのは、「あ」「い」「お」側の後方の椅子に座っている人は、社務所の屋根ぎりぎりのラインとなるため、雨が降ると濡れてしまいます。雨具の準備は必ずしておきましょう。
「う」「え」席は席数が多い事もあり、厳しい競争率はありません。26日の出勤前に来ても椅子に座る事ができる傾向が高いです。その際は空席整理が始まる前に椅子に座る必要がありますので、26日の午前8時30分頃には座席に座っておくようにしましょう。
午前9時、社務所側では「あ」「い」「お」の順に、櫛田会館側では「う」「え」の順に販売が開始します。
気を付けないといけないのは、桟敷席券の決済は現金のみ、またお釣は出ません。必ず崩した現金を持っておきましょう。午前8時過ぎに両替の時間がやってきますので、大きい金額しか持っていない方はこの時に必ず崩しておきましょう。
桟敷席は桟敷席券を持っている方のみが入場できます。
入り口は各席種ごとにあり、途中退場も可能です。各門で「外出証」を受け取ってから途中退場を行ってください(再入場の際に回収されます)。
追い山笠馴らしの7月12日は午後1時より、追い山笠の7月15日は午前2時より入場が可能となります。(※なお、12日は午後3時まで、15日は午前4時までに桟敷席に入場する必要があります。)
なお、12日、15日共に前日は桟敷席に無料で入れますが、その際に座席を取っていても撤去されますので、開門後に正々堂々と座席を確保しましょう。
開門前は、各入り口前から順に並びます。基本的に「その場にいる」事にしたいものですが、参拝や休憩などする際は前後の方にその旨を告げて離れると、良好な人間関係が保たれます。
(なお、7/14の夜はここ近年ラジオの収録イベントが行われており、「お」席の人が場所取りで並ぶのはそのイベントの撤収が完了した後からとなります。)
入場前のトラブルになりがちなのは、1人並んでいる所に後から複数人やってきて割り込ませるパターンです(特に7月15日はアルコールが入っている人が、そういうことをやりがちです)。きちんと人間関係を作るか、全員揃ってから並び、その後一時離脱するなどの常識的な対応を心がけましょう。
桟敷席内での明文化されているルールは以下の通りです。
上記の内容は必ず守りましょう。
他にも、桟敷席でトラブルになりがちな行為は
特に「腰を上げない、立ち上がらない」はカメラやスマートフォンで撮影してると、いい絵面を取りたくてやってしまう人が多いようです。後ろの人達の見物の邪魔になりますので注意しましょう。
桟敷席内での飲食は可能ですが、当然ですが持ち込んだゴミなどは必ず持って帰ってください。
八番山笠上川端通の櫛田入りが終ると、終了のアナウンスが告げられ、退場となります。慌てず無理せぬよう退場しましょう。
エリアによっては急こう配気味の角度の場所がありますので、手すりを持って慎重に退場しましょう。
7月15日は、櫛田入り終了後、エリアによっては直接清道に降りる事が出来る階段が備え付けられます。
また、7月15日は櫛田入りの後、午前6時より能舞台で「鎮めの能」が始まります。この奉納能をもって、博多祇園山笠は”無事奉納”となります。ぜひこちらも合わせて見物していってください。