豪快で優美な博多祇園山笠の華のひとつ『飾り山笠』。7月1日から福岡市内に13箇所で一斉公開され、週末を利用して飾り山笠を全部見物してみたい方もいらっしゃるのではないでしょうか。でも、13箇所をどのように回ったらいいんだろう・・・とお悩みの方も多いはず。
そこで、毎年飾り山笠を撮影して回っている『山笠ナビ』が、飾り山見物のおすすめコースをご紹介いたします。
飾り山笠は福岡市内13箇所ありますが、大きく分けて3つ、細かく分けると5つの地域に分かれて飾られています。
– 「博多」エリア・「天神エリア」北天神グループ –
– 「天神エリア」南天神グループ –
– 「百道」エリア –
飾り山笠のほとんどは「博多エリア」と「天神エリア」グループに集まっており、特に移動がしやすい「博多部グループ」「北天神グループ」に固まっています。ここを押さえるだけでも10本の飾り山笠を見る事が出来ます。
一方で、博多駅、南天神、ドームグループは、上記の2グループからは少し離れた場所となるため、何らかの交通手段を使って見に行くのが無難な場所となっています。
この地域とグループを踏まえて、時間、体力、同行者などの状況を加味しながら、飾り山笠見物プランを立てましょう。
博多部エリアには8本の飾り山が飾ってあります・・・が、固まっているとはいえ、思い付きで見て回ると結構歩き回ることになりますので、効率よく見て回ることがおすすします。その中で、博多駅の飾り山笠は博多部グループと少々離れているので、博多駅の飾り山笠を一番最初または一番最後に見る事がおすすめです。
まず最初に、飾り山笠の中で一番大きい博多駅の飾り山笠をたっぷり見物しましょう。
博多駅の山笠を見た後は、博多駅バスセンタービル1Fからバスに乗り呉服町に移動。東流の飾り山笠を見物します。
東流の山笠を見たら、博多リバレインの飾り山笠へ。歩いても行ける距離ですが、「呉服町(明治通経由天神方面)」のバス停からバスに乗って博多座まで移動するのも手です。
博多リバレインの山笠を見たら、博多リバレインの対岸にある川端商店街のアーケード街へ。入ってすぐに川端中央街の飾り山笠が飾られています。
川端中央街を見てアーケードを歩いていくと、進行方向の遠くに上川端通の飾り山笠が見えてきますが、ここはぐっとこらえて、冷泉公園通りとの交差点を右に曲がり中洲流の飾り山笠を見に行きましょう。(※飾り山笠の近くに中洲流の舁き山笠も飾ってありますが、この紹介では舁き山笠は省略して解説します)
中洲流の山笠を見た後は再び川端商店街のアーケードに戻り、上川端通の飾り山笠を見ます。(※上川端通の山笠は毎日飾っている場所が変わります。日によってはアーケードの出口近くにあったりします)。
アーケードを出たらすぐ左に櫛田神社へ入る階段がありますので、ここで櫛田神社の飾り山笠を見ましょう。
櫛田神社の山笠を見たら最後はキャナルシティ博多の飾り山笠です。櫛田神社の前から連絡歩道橋を渡ってキャナルシティに入り、サンプラザステージにある飾り山笠を見ます。
これで博多部グループの飾り山笠8本はコンプリート。想定時間はゆっくり回って4時間ほどとなります。
天神エリアは合計4本の飾り山笠が建っています。北天神グループと南天神グループは少々離れているので、渡辺通一丁目の飾り山笠は一番最初または一番最後に見るようにすると効率的です。
まず新天町の飾り山笠を見た後、歩いてソラリアの飾り山笠へ。
ソラリアの山笠を見たら、渡辺通りを横断し、天神一丁目の飾り山笠を見ます。
天神一丁目の山笠を見たら、渡辺通り沿いの天神大丸前のバス停(「天神大丸前」)からバスに乗り「渡辺通一丁目電気ビル共創館前」で下車。下車して5分ほど歩けば渡辺通一丁目の飾り山笠に到着します。
地下鉄七隈線「天神南」から「渡辺通」という移動手段もありますが、階段を降りなくていいうえ日中は5分に1本はバスが止まるのでバスがおすすめです。
これで天神エリアの飾り山笠4本はコンプリート。想定時間はゆっくり回って2時間ほどとなります。
なお、渡辺通一丁目の飾り山笠を一番最初に見る場合、バスを使う予定ならば【渡辺通一丁目】→【新天町】→【ソラリア】→【天神一丁目】の順番で、地下鉄で移動するならば【渡辺通一丁目】→【天神一丁目】→【ソラリア】→【新天町】と回るとストレスなく回ることが出来ます。
百道エリアに属する「福岡ドーム」の飾り山笠は、博多・天神地区から最も場所が離れている飾り山笠で、中央区地行浜にある大型商業施設「MARK IS 福岡ももち」内に飾られます。
博多部エリアから向かう場合は、博多駅のバスセンタービル1Fの乗り場6から(乗車時間約20分)、または呉服町の「呉服町(都市高速・蔵本方面)K」から(乗車時間約10分)から都市高速バスを利用する形になります。
福岡部エリアから向かう場合は、都市高速バス「天神北(3:フタタ前)」(乗車時間約10分)や「天神警固神社・三越前 (六本松方面)」(乗車時間約20分)、を利用するか、地下鉄「唐人町」下車+徒歩(15分)で向かう形になります。
休日の日中は、「MARK IS 福岡ももち」周辺は渋滞になりやすいため、高速バスを利用する場合は時間の計算に気を付けなければなりません。地下鉄を使う場合は計算がしやすいですが、最寄り駅となるあ地下鉄「唐人町」まで徒歩15分が必要となることは留意が必要です。
そのため、移動時間や待ち時間ロスを極力なくすルートを考えてみました。
世の中には『一日で飾り山笠すべてを回る』という野望を抱いている方もいると思われます。そんな山笠ナビのような”苦行”を体験したい方向けに、効率よくすべての飾り山笠を一日で見て回ることができるおすすめハードコース(?)を山笠ナビが組んでみました。
スタートを櫛田神社+ゴールを博多駅に設定した「きれいな一筆書き」コースと、とにかく効率的に回りたいという「効率的に一筆書き」コースの2コースをご用意いたしました。
「きれいな一筆書き」コースは、写真の最初と最後にランドマーク的存在の場所を配置したモデルコースです。
ここでポイントとなるのは、最後の方にある「上川端通」です。上川端通の飾り山笠は、飾っている場所が毎日変えられています。日によっては櫛田神社のすぐ近くに飾られている事もありますので、その場合は櫛田神社の後のキャナルシティの前に見物する事も可能です。その場合は中洲流を見物したた後に地下鉄「中洲川端駅」から、もしくはバス「川端町・博多座前」から博多駅に向かいましょう。
また、上川端通を見物して最終目的地「博多駅」へ向かう際、山笠が飾られている場所が博多座寄りの場合は「博多座前」のバス停から、櫛田神社よりの場合は「キャナルシティ前」のバス停から乗る方が効率的です。
「効率的に一筆書き」コースは、ストレスなく効率よく各飾り山笠を回るモデルコースです。
早めに交通手段が難しい「福岡ドーム」をクリアし、テンポよく回れるよう組んだコースです。「渡辺通一丁目」の後に「キャナルシティ博多」が入っていますが、位置としては「櫛田神社」も同じエリアなので、【渡辺通一丁目】→【櫛田神社】→【キャナルシティ】としても問題ありません。
これで飾り山笠全13本をコンプリート。想定時間は8~10時間ぐらいをみています。
公共交通機関をフルに使っていますが、ポイントは2023年に博多駅まで延伸した地下鉄七隈線。櫛田神社・キャナルシティ付近に「櫛田神社前」駅が出来た事で、櫛田神社から渡辺通一丁目まで行けることになり、大変移動しやすくなりました。この路線を使わない手はありません。
ご紹介した見物ルートは。公共交通機関を有効利用した飾り山笠見物ルートとなっていますが、自転車で回る場合、マイカーで回る場合、ジョギングしながら回る場合など、想定する交通手段でルートがまた大きく変わります。無理をしない様、体調・体力・時間と相談しながら、ぜひ自分ならではのコースを探してみてください。
なお、紹介したルートは飾り山笠だけですが、ここに舁き山笠が加わってきます。舁き山笠見物のパターン、そして「全山小屋制覇」を目的とした”超ハードコース”については、ぜひこちらの解説ページ「「舁き山笠 見物ルート」攻略法 &「全山小屋制覇」攻略法」もご覧ください。