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博多祇園山笠の歴史 YAMAKASA HISTORY

博多総鎮守、櫛田神社

博多の氏神・総鎮守である櫛田神社は、商売繁盛、不老長寿の守り神として信仰をあつめており、地元の人から「お櫛田さん」と称され親しまれています。博多の夏の祇園祭「博多祇園山笠」は、櫛田神社右殿の素盞嗚大神に対する奉納の行事として行なわれているものです。

社伝では、天平宝字元年(757年)、松阪にあった櫛田神社を勧請したのに始まるとされています。戦国時代に荒廃しましたが、天正15年(1587年)、豊臣秀吉が博多町割とともに現社殿を建立、寄進しました。
江戸時代には東長寺に属する神護寺が櫛田神社を管理していましたが、明治元年(1868年)に神仏分離令が発布され独立することとなりました。神護寺跡地には現在櫛田会館が建てられ、山笠の会合などで利用されています。
境内にはそのほか多くの摂社・末社を配しています。

中殿に大幡主命(おおはたぬしのみこと)、左殿に天照皇大神(あまてらすおおみかみ)、右殿に素戔嗚尊(すさのおのみこと)が祀られています。
当社以外にも日本全国にいくつかの櫛田神社があるが、それらが櫛名田姫を主祭神とする神社であるのに対し、当社では櫛名田姫は祀られていませんが、元々は櫛名田姫を祀る神社であったとする説もあります。

(左)樹齢千年といわれる県指定天然記念物の櫛田の銀杏
(右)櫛田神社や博多にまつわる絵で天井を彩る拝殿天井絵

博多祇園山笠と櫛田神社

「追い山ならし」と「追い山」では、櫛田神社正門より右側に10メートルほどに位置する『山留め』から舁き山が出発し、境内の桟敷席に取り囲まれた清道を回って「櫛田入り」を奉納します。

(左)年中常設の飾り山笠 / (右)博多歴史館

この櫛田神社から北に離れた博多埠頭には、櫛田神社の浜宮があります。浜宮では博多祇園山笠の棒洗いの神事などがおこなわれています。

また、博多祇園山笠以外にも、櫛田神社にまつわる行事として博多松囃子、博多おくんちなどがあります。

櫛田神社の一年

櫛田神社の飾り山前から清道・銀杏側を週に約1枚撮影し、その写真を並べた「櫛田神社の1年」です。(撮影期間:2015年6月2日~2016年5月30日)