山笠豆知識 YAMAKASA TRIVIA

長法被・水法被&締め込み姿

博多祇園山笠の中で雄壮な山笠の次ぎに目を引くのが、舁き手の水法被(みずはっぴ)姿。まぶしい締め込みが印象的なこの装束は、山笠に参加することが許された者だけが着ることが出来る、山の男のユニフォームです。

水法被(みずはっぴ)

はちまき・手拭(てのごい)

水法被着用時にはかならず頭に巻く。色や柄で役職が細かく分かれている。
詳しくは、「山笠での役職を示す手拭(てぬぐい)」の項を参照。

水法被(みずはっぴ)

山の舁き手の正装で、流や町ごとに意匠が違い、一目で流や町がわかるようになっている。山笠の舁き手は必ずこの水法被を着用する。

腹巻(はらまき)

水法被の下には、腹部の保護と転倒防止のためにさらしを巻く。さらしの端末は捻って綱のようにしてあり、転倒時には第三者がこの綱を引っ張って助けられるようになっている。
流や町内にによってはさらしを巻かない所もある。

締め込み(しめこみ)

丈夫な綿の素材で出来ており、3メートルもの長さになる。色は白や紺色が多く、これも流や町で様々である。相撲のまわしとほぼ同じだが、前部には「前だれ」を垂らす。

舁き縄(かきなわ)

舁き手の必需品。長さ120〜140cmのわら製の縄で、舁き棒にかけて山笠を担ぐ時に使用する。毎年、山笠の開催前に各町内で手作りされるが、山笠用品店などでも販売されている。

脚絆(きゃはん)

すねの保護のためにひざ下〜足首にかけて巻く。地下足袋と同じ紺色が一般的

地下足袋(じかたび)

舁き手の足元を固める地下足袋。舗装されたアスファルトを走るためゴム底になっており、作りも丈夫なものが多い。かつてはわらじ履きや素足で山を舁いた者もいたそうだが、現在はほぼ紺色の地下足袋に統一されている。
ただし、大人に抱かれて参加する幼児や小学生などは、わらじや運動靴で参加する事が多い。

長法被(ながはっぴ)

水法被は山舁きの正装ですが、山舁き時以外の山笠の行事に参加する際は、この『長法被』で参加するのが習わしです。6月1日から7月15日まで着用が許されています(※7月15日以降は一部会合を除く)。祭りに参加している人の『正装』であるため、山笠期間は長法被で結婚式に出席が許されるなど、独特のルールが存在しています。

長法被(ながはっぴ)

山笠期間中に男衆が着用する久留米絣(かすり)で作られた法被で、山笠の儀礼服。下に白いシャツを着用してから羽織ることが多いが、中洲流は水法被を着用する習わしである。

帯(おび)

博多織などで作られた帯で長法被を締める。デザインは各人に任せられており、長法被時の帯デザインに注目するのも面白い。

手拭(てのごい)

長法被時の役職手拭は、折りたたんで腰の帯に挟み込む。

信玄袋(しんげんぶくろ)

小物や財布を持ち歩く際は信玄袋と言われる巾着袋が使われる。デザインは自由で、長法被と同じデザインというおしゃれな信玄袋も存在する。

ステテコ(すててこ)

長法被着用時は、白いステテコを着用するのが習わしである。

雪駄(せった)

長法被着用時の履物は、雪駄か下駄が習わし。山笠期間中、博多の町中にこの雪駄の音が鳴り響く。