令和八年度の博多祇園山笠開幕まであと一日となりました。
清道内には注連下ろしや辻祈祷で各町の辻に掛ける笹竹が置かれ、各町の人が笹竹を持って帰って行きます。
開幕直前となった本日6月30日。午前9時より清道に清道旗を立てる作業が行われました。まずは清道旗を組む際に旗竿を支える椅子がずらりと並べられます。
櫛田神社の社務所から、清道旗と旗の先端に付ける槍を預かります。
太い竹の旗竿を椅子の背に乗せ、まずは旗を旗竿に通していきます。
旗竿の先端には、旗を横に張るための横向きの竹が通されて取り付けられ、旗の端を針金できつく縛り上げて風などでめくれてずれないようにギッチリ固定しました。
旗の先端に槍を留め、笹竹を取り付けて二ヶ所でしっかり固定し。笹が見栄えよく立って見えるように、笹の先と旗の端と針金で結びつけて固定します。笹は先を少し曲げた形で固定するのがきれいに見えるとの事。
清道旗ができたら、いよいよ立てます。旗の中央に縄を取り付け、旗竿の一番下を清道の砂俵に当てて、てこの原理で全員で息を合わせて一気に立ち上げます。
立ち上がったら、支えながら今度は砂俵の上に竿だけを持ち上げます。
砂俵の上に竿竹が立ち上がったら、最後に旗竿を置く柱の上に持ち上げます。清道旗は3段階持ち上げる事で天高く掲げられているのです。
最後にしっかりと支柱と清道旗を太めの縄で何重も巻いて固定して完成です。
「おー、立ったね」と皆ほっとして笑顔が溢れます。清道旗は7月12日と15日に笹を取り換えるため一旦下ろされる以外は、山笠が終わるまでずっとこのまま。今年の山笠も清道旗が見守ります。
明日から山笠を公開する流は、山笠の準備が急ピッチで仕上げられていきます。上川端商店街では、土居流が棒締めを行いました。
川端通商店街には店舗の入り口に祝い幕が張られ、祭りの到来を感じる光景になりました。
無効を見やれば、大黒流の山小屋、川端商店街の飾り山笠、そして上川端通の飾り山笠が列を作っているのが見えました。初の四山笠アーケードに揃い踏み。それが見れるのは、7月5日頃からです。
本日6月30日から、アクロス福岡の2階にある匠ギャラリーにて、特別展「博多祇園山笠と伝統工芸」展が始まりました。
エントランスには大きくポスターが掲示され、エスカレーターを上った先には祈祷水を撒く聖一国師の博多人形が出迎えます。
博多祇園山笠には、博多人形師、博多織作家、久留米絣織元という福岡県を代表する伝統工芸の職人が関わっており、この特別展ではこれらの山笠に関わる伝統工芸、熟練の職人による実演や語りを通して、意匠の意味や技法のこだわりなど、伝統的工芸品のエッセンスを感じてもらう特別展となっています。
入り口をくぐると、九州産業大学に展示されていた昨年の東流の舁き山笠人形が展示されており、来場者を迎え入れます。先日の山解きの状態で展示されていますので、舁き山笠の人形の作りがどのようなものかをご覧いただけます。
会場には「山笠衣装展」として、山笠に使われる衣装が展示されています。水法被や当番法被、中村弘峰人形師デザインの角帯「山帯」も展示されています。
博多人形のコーナーでは、特別展示の川﨑修一人形師の人形を始め、今年櫛田神社や新天町、博多リバレインの飾り山笠を手掛けた小副川太郎人形師の作品が展示されています。
会場の中央には、博多織と久留米絣の織機も展示されており、この織機を使った博多織の実演も行われました
博多祇園山笠の当番法被は久留米絣で作られていますが、どのようにして各町毎に違うデザインが織られているかを初めて知る機会でもあります。下絵に添って糸を染め、それを追っていくという話は驚きの一言。「漢字をデザインした意匠を作るのはとても難しいんですが、その意匠を織る事で久留米絣の織り方の技術がアップしたという話を聞きました」とのこと。
会場では、久留米絣の作り方の工程や、博多織の工程、博多人形で使う型どりの他、八女の伝統工芸など様々な伝統工芸が紹介されています。
会期中は職人による制作実演を拝見できたり、久留米絣や博多織、博多人形のワークショップも行われますので、福岡が誇る伝統文化「山笠」に関わる伝統工芸の魅力をぜひアクロス福岡で体感してください。(ワークショップのスケジュールは下記のページでご確認ください。)
本日6月30日はちょうど一年の半分が終わる日という事で、全国の神社で大祓(おおはらえ)の神事が行われます。櫛田神社でも午後4時より夏越大祓式が行われ、博多祇園山笠振興会役員や各流の総務、その他一般の参拝客も参列し、半年間の罪穢を祓いました。
参加者は祓い言葉を受けた後、神職から頂いた切幣を体に振りかけ、人形(ひとがた)と呼ばれる人の形をした紙(形代)を体に撫でつけ、息を3回吹きかけて厄を人形に落とします。
そして、神職は榊で作った大幣で参加者をお祓いした後、大幣と布を断ち切り皆から集めた人形を集めて布に詰め、櫛田神社浜宮まで運び祓い清めを行いました。
続いて飾り山笠の前に移動して、櫛田神社の飾り山笠に神を招き入れる「御神入れ」の神事を執り行います。
飾り山笠を見上げる人、いよいよ始まる祭りに笑顔がこぼれる人、各流や各飾り山笠の法被を見に付けた人々が飾り山笠の前に集まりました。
午後4時半、御神入れの神事が始まりました。飾り山笠の前には、櫛田神社の神職が揃って神事に臨みます。
神事参加者が祓い清められ、阿部宮司が祝詞を奏上。皆頭を下げて明日から始まる祭りの無事奉納を祈願します。
清め払いの儀では、飾り山笠の表と見送りを大幣と切幣で祓い清め、飾り山笠の中に神を招き入れます。
川口振興会会長を始め参加者らは、飾り山笠に玉串奉奠を行います。
最後に櫛田神社から博多祇園山笠振興会とKBC九州朝日放送に奉納目録が手渡され、無事神事は終了しました。
神事が終ると、恒例の記念写真の時間です。今年は発育のいい木の枝ぶりに一苦労するも、皆笑顔で写真に収まりました。
午後6時からは、提灯の点灯式が冷泉公園の脇で行われ、振興会役員が祝いめでたを歌い上げてスイッチオン。提灯に火がともると手一本を入れて山笠開幕を祝いました。
約10時間後、いよいよ博多祇園山笠が早朝5時から始まります。博多の熱い熱い15日間が幕を開けます。