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上川端通の飾り山笠が飾り付けを行いました

明日で6月は終わり。山笠開幕を直前に控え、昨日午後櫛田神社の清道には紅白の幕が取り付けられました。

飾り山笠の飾付けのトリを務めるのは、八番山笠・上川端通。本日の早朝8時前から人形師や山大工らが上川端商店街に集まり、早朝から飾り付けの準備を慌ただしくす進めていました。

飾り山笠の枠を通行人が通っていくので、網を掛けて安全対策を行っています。

前日に川端ぜんざい広場に搬入された、上川端通の飾りの数々。表と見送りに分けて次々と矢切の前に運ばれていきます。

表と見送りには絢爛豪華な人形飾りが並べられます。今年の標題は、表が誉蒙古合戦武勲(もうこかっせんぶくんのほまれ)、見送りは『積恋雪関扉(つもるこいゆきのせきのと)』。注目されているのは見送りの標題で、昨年邦画で出会いヒットした映画『国宝』では重要な場面にも登場する演目が、今年は山笠に描き出されます。

並べられた人形飾りに次々に準備を入れていく田中勇人形師。人形の手に刀やまさかりを持たせたり、人形の背中に角度を調整するための針金を付けたりしていきます。

サポートの人達も飾りの準備に余念がありません。

山笠台の中では、八番山笠の特徴である「伸縮する矢切」を動かす為のバッテリーの装着テストを行っています。

午前8時半、人形師、山大工らが輪を作り、作業前の挨拶を行います。田中人形師の「いつものようにお願いします。ケガなどには注意しましょう」という言葉で作業が始まりました。

まずは、矢切の二段目を上に伸ばし飾り付けの準備。電源が入り起動音と共に矢切が天に伸びていきます。山大工らは安全帯を装着し、伸びていく矢切に登っていきます。

今年新調されたこの伸縮式の矢切。田中人形師も設計段階から外観の形状や仕組みなどにアイデアを出したとの事。それを受けて、田中人形師の意見も採用された新型矢切が出来上がったとのことです。

まずは二段目に収まる人形から引き上げられ、取り付けられます。山笠の下から、一旦舁き棒の上に載せられた板の上に人形が置かれ、紐を取り付けてゆっくりと引き上げられていきあmス。

田中人形師は、山笠から少々距離を取った場所に立ち、遠目から角度や高さを確認して、飾りの修正の指示を出していきます。

上での作業を、見上げて見守る引き上げ役の人々。

「これでどうですか?」「はーい、それでオッケーでーす」。まずは最初の人形が据えられました。

続いて一体、もう一体・・・と引き上げられていきます。

この後に控えるのは、騎馬武者の大きな人形。お手伝いの方は最後まで準備を行います。

さあ、次は騎馬武者の番です。まずは巨大な馬を舁き棒の上へ。皆で支えながら棒の上に引き上げます。

引き上げてみると改めて山笠の横を横断するぐらいの大きさの巨大な馬の人形に圧倒されます。思わず「でかいな!」と言葉が飛び出します。

次はこの馬にまたがる武士が舁き棒の上に上げられます。

武者の体には縦向きにパイプが入っており、馬の鞍に垂直に差してある木材をそのパイプに通して武者を鞍に固定し、馬に武者を股がらせます。田中人形師は針金を使って、人形の固定と飾りの調整を行っていきます。

八番山笠の秋丸真一郎総務も、下からその様子を見守ります。

人形同士が固定されると、いよいよ矢切の上に引き上げます。緊張の一瞬です。「いくよ!しっかり持っててね!せーの!」と皆で人形を支えながら持ち上げ、山大工が馬の背中にある穴に2本の跳木を引っかけて空中に固定します。

「もっと中洲側にスライドさせてもらえますか」。遠目から矢切に上がった騎馬武者の位置を調整する様指示を出す田中人形師。それを聞いて山大工が跳木をスライドさせ、それに応じて人形を下で支えている人たちも慎重に人形を横移動して、田中人形師の判断を待ちます。

「もうちょい中洲側ですね」「ぐっと出してもらえますか」。山大工は馬の下半身側にに付けられた針金を引っ張って角度をつけて、人形師のリクエストに応えていきます。

巨大な馬が矢切の上で奮闘している様子を、皆見上げて見守ります。

通り過ぎる赤ちゃんも何かを感じたのかベビーカーから身を乗り出し、飾り付けの様子をガン見していたのが印象的でした。

巨大な人形なので標題板との兼ね合いも大事です。標題板を仮設置してみて、田中人形師は人形と板の被り具合を確認していました。

騎馬武者に続いて館などの大きな飾りが取り付けられ、ある程度付け終わったところで見送り側の飾り付けに移ります。

まず矢切に上げられたのは桜の精。スルスルと山笠の一番上に引き上げられていきます。

標題「積恋雪関扉(つもるこいゆきのせきのと)」は、映画「国宝」でも話題になった演目ですが、実はまだ博多座では一度も上演されていない演目との事ですが、標題を相談された時は「国宝のあれですね」と快諾したとの事。というのも、田中人形師は歌舞伎の大ファンで、デアゴスティーニの『歌舞伎 特選DVDコレクション』を毎回買っているほど。そのコレクションの中に1999年に上演された「積恋雪関扉」の特集回があったことから、前々から知っていた演目だったという事で、よし来たという感じだったのかもしれません。

見送り側も同じスタイルで飾り付けを行う田中人形師。本日この飾り山笠の飾り付けを終えると、明日午後からは同じこのアーケードの下で土居流の舁き山笠の飾り付けを行う予定です。

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