福岡市中央区天神に位置する『ソラリアプラザ』は、地下2階から地上17階まであるファッションビル。西日本鉄道(西鉄)が所有・運営している。
かつて西鉄が運営していた「福岡スポーツセンター」の跡地に建っており、西鉄の再開発事業「天神ソラリア計画」の一環で1987年(昭和62年)5月に閉場した後、第一期再開発事業として建設。1989年(平成元年)3月に開業した。
1階にはLOVE FMのサテライトスタジオ『パークサイドスタジオ(通称「ラブスタ」)が、6階より上にソラリア西鉄ホテル福岡が、7階にはTOHOシネマズ天神が入居している。
地上1階から6階までは吹き抜けとなっており、建物の中央部を貫くようにエレベーターが通っている。
西鉄が運営していることもあり、2階から6階はソラリアターミナルビルとそれぞれ連結しており、西鉄福岡駅や西鉄天神高速バスターミナル、ソラリアターミナル駐車場と行き来する事が出来る。
飾り山笠は、1階(警固公園側)のイベントスペース「ゼファ」から吹き抜け部分を貫くように立てられる。山小屋は建てられない。飾り山笠の周囲を、これまで奉納してきた飾り山笠の歴史や博多祇園山笠の解説・説明を記載したパネルを張り巡らせるのが特徴。(2004年(平成16年)博多祇園山笠振興会創立50周年記念「博多祇園山笠歴史資料展」でにソラリアの飾り山笠の周囲に資料はそれを囲むように配置されたことがある。)
1991年の奉納開始以来、吹き抜け部分に立てるという事からも、江戸時代にあった「旗さし山」を復元することが考慮された飾り山笠である。
多階層構造の吹き抜けに立てたれるという事で、天候を気にすることなく様々な高さや角度から飾り山笠を見る事ができる。特にガラス張りのエレベーターに乗ると、飾り山笠をなめるように見てその大きさを実感する事ができるのはこの飾り山笠しかできない。飾り付けの際は、安全面から厳重な足場を組み上げて行われる。
標題は、歌舞伎の芝居や地域の歴史を主題としており、見送りの飾りには西鉄沿線や九州圏内の歴史をテーマとした飾りが登場する。赤色を基調とした色彩が多く、各階の店舗の照明と相まって、とても派手で明るい飾りとして強調されるのが見どころ。
ソラリアの飾り山。
— 山笠ナビ編集部 (@yamakasa_navi) July 1, 2023
四條畷の戦いの激しさを山のように飛び交う矢をピアノ線で矢を繋ぎ壁と張って表現。迫力ある!
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様々な新しい飾り山笠の魅せ方にチャレンジを行っている飾り山笠で、「多階層の吹き抜けに飾り山笠を立てる」という地の利を生かして各階からピアノ線を張って弓矢を飛ばすという演出を行ったり、2019年のラグビーワールドカップの時の飾りでは蹴り出したラグビーボールをピアノ線を使って飾り山笠の外に吊るし飾ってダイナミックさを演出した。また標題でも、黒田長政が福岡城を普請したエピソードを描いた飾りに「天神大普請」という標題を付け、読みを「てんじんびっぐばん」と振るなど、飾りや標題でも新しいチャレンジを行っている。
他の飾り山とは異なり「イメージアート」を作成。このイメージアートは世界的な注目を集めている人気墨絵アーティスト・西元祐貴氏が2016年より担当、作画している。
また、台足や奉納板の筆耕については、博多筆師の錦山亭金太夫氏が手掛けている。
福岡市営地下鉄「天神」より徒歩5分
西鉄バス停「天神ソラリアステージ前」より徒歩3分
ソラリア(Soralia)の「S」の字をあしらった意匠を使用している。これは「伝統と現代性の融合」をテーマに、在福のグラフィックデザイナーと久留米絣の職人によって生み出されたもので、山笠史上初のアルファベット柄でもある。紺→薄い紺→紺→白という3色の生地を使っており、それぞれにSマーク柄を織り込んでいる。生地の色が違うためそれぞれの生地に柄を織り込み、そこからSの字に見えるようにあわせて縫製しているらしく、大変手が掛かっているらしい。