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博多祇園山笠用語辞典 YAMAKASA DICTIONARY

しなえ(しなえ)

山笠の見送り側に斜めに差した旗。左右にそれぞれ1本ずつ取り付けられる。
旗の上部1/3が白地、その下は色地となっており、白地の上部には祇園宮の紋が、色地には番付と流名が白抜きで染め抜かれている。白地と色地の境目は山笠の表に向かって上がる様に斜め状になっており、その境界線は雷のようなギザギザ状の境目となっている。
色地は赤の旗と紺の2種類があり、台幕同様、据え山の時は赤色の旗が使われ、動く時には紺の旗に差し替えられて使われる。よって八番山笠を除く飾り山笠は、赤の旗のみが取り付けられることになる。

この旗をなぜ「しなえ」と呼ぶのかは現時点では不明。日本刀で何度も曲がりを直してきた刀に現れる小さな横線のひび割れを「しなえ」と呼ぶらしいが、その言葉とこの旗につながりがあるのかは不明である。
おそらくではあるが、刀の「しなえ」は「撓える」が名詞化したもので、「撓える」の意味は「弾力があって、折れずに柔らかに曲がる。しなる。」という事から、刀を何度も打ち直して使っている時のひび割れを褒め言葉として「しなえ」と呼ぶようになったのではないか、と勝手に推測し、旗が風にたなびく様から「しなう」→「しなえ」となったものではないか?・・・とこちらも勝手に推測している。

なお、そもそも、この旗の事を「しなえ」という名前であることを知ってる人は結構少ない。

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