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博多祇園山笠用語辞典 YAMAKASA DICTIONARY

勢い水処(きおいみずどころ)

旧西町筋にあるスポット。
勢い水が備蓄された大型のポリバケツがたくさん用意されており、山笠コースも半分を過ぎて疲れが見えてきた舁き手達を、地域の方が大量の勢い水で鼓舞する。

場所は福岡市博多区冷泉町9-12
民家の駐車場で「博多祇園山笠 勢い水処」という看板が掲げられている。現在は看板の両面に文字が描かれているが、2015年までは山笠コースは一方通行であることから、裏側には何も描かれていなかった(※何も書かれてない裏側の様子は、Googleストリートビューの2015年のデ-ターで確認する事が出来る)。

ナビ的主観ではあるが、山笠コースの中でも最も火力ならぬ『水力』が激しい場所で、地域の人やごりょんさん、ベテランの参加者が見事なまでのバケツさばきで舁き手らに勢い水を掛けまくる。大量に用意された大きいバケツには常に水が補給されており、勢い水の激しさを支えている。
激しく降り注ぐ勢い水の光景は山笠コース随一の圧巻ではあるのだが、あまりの激しさに距離の目測を誤った勢い水が流れ弾のように沿道の見物客にも被弾する事が多々あり、かなり危険な場所でもある。時には逆サイドから撒かれた勢い水が反対の沿道に届くこともあるので、本当に油断が出来ない。この場所で見物する人はずぶぬれになることを覚悟する必要がある。

勢い水処は、1998年(平成10年)に登場。博多部ではオフィスビルやマンションが増えたために「水」を確保するのが難しくなってきたのを見ていた西流の森下章一さんが、自宅前が追い山コースでもあることから「勢い水がなければ山笠は動かん。水で苦労するとは、どの流も同じやからね」と勢い水を提供しようと思いつき、自費で自宅に井戸を掘り、車庫を開放した事から開設された。

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