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博多祇園山笠用語辞典 YAMAKASA DICTIONARY

献上柄(けんじょうがら)

博多織独特の柄。
仏具の「独鈷」と「華皿」をモチーフにした模様と、縞を組み合わせた柄となっている。

1600年(慶長5年)黒田長政が筑前を治めるようになり、幕府への献上品として博多織が選ばれた際、その織物の模様は上記の柄に固定された。それ以来「独鈷」「華皿」「縞」で構成された柄を「献上」と呼ぶようになった。

献上柄の組み合わせは、 ・細い縞を太い縞が挟んだ3本縞「親子縞」、仏具の「独鈷」、太い縞2本を両端2本の細い縞が挟んだ6本縞「孝行縞」、仏具の「華皿」をシンメトリー状に並べたデザインとなっている。

森羅万象のあらゆる現象の基となる「木・火・土・金・水」の五つとした五行説を、「紫」「青」「赤」「黄」「紺」の色と結び付けた献上柄の帯は「五色献上」と呼ばれている。

なお、色には意味がそれぞれあり、
“徳”の「紫」は落ち着きと品格、神秘を象徴、
“仁”の「青」は穏やかさ、静けさ、平和をを象徴、
“礼”の「赤」は幸福や富を象徴、
“信”の「黄」は絶対的権威を象徴、
“智”の「紺」は智力強く重厚、信用を象徴している

博多祇園山笠では参加者の帯によく見られる柄で、色様々な献上柄の帯を着用している姿を見かける。

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