博多祇園山笠用語辞典 YAMAKASA DICTIONARY

オールナイト(おーるないと)

夜を徹して起きておくこと。いわゆる「徹夜」。最近では「オール」と略されることもある。

そんな「オールナイト」、元々は博多が発祥である事はあまり知られていない。
昭和29年(1954年)の追い山の日、櫛田神社に近い中洲の映画館(※2019年現在、中洲にある映画館は中洲大洋映画劇場の1件のみだが、当時は中洲地区だけで17の映画館があった)が、追い山が始まるまでの待ち時間を狙って、14日深夜から15日早朝に合わせた「オールナイト」営業を行ったところ、この日の営業売り上げが予想以上によかった事により、この年より追い山オールナイト営業が恒例になったという。
以降、映画館だけでなく様々な業種で追い山オールナイト営業が行われるようになり、また、この「オールナイト」という営業形態が日本中に広まっていった、と言われている。

現在の14日夜から15日早朝にかけての追い山オールナイト営業は、営業している居酒屋や屋台が多く、夜を徹して飲んでから追い山を見物に行く・・・というのが「山のぼせ」の楽しみらしい。