追い山笠まであと10日。来週から始まる「動」の山笠に向けて、西流、恵比須流、土居流、大黒流が、大詰めの準備を行いました。
西流は午前8時から山小屋にて棒締めを開始しました。
棒締めを行っている様子を、他町の男たちが勉強のために見学に来て、じっと見つめていました。
恵比須流も山小屋にて棒締めを行いました。
そして土居流も山小屋にて棒締めを行いました。
明後日は七夕という事で、千代流の山小屋には今年も千代保育園の子供が書いた短冊が吊るされた笹の葉が飾られており、風にそよそよとなびいていました。
千代流子供山笠
— ムハラグ (@mharag) July 5, 2025
親子対面 pic.twitter.com/Bm2B3e0M7i
本日午後に行われた子供山笠2日目では、大人の舁き山笠と、子供山笠が対面する『親子対面式』が行われました。
福岡市役所周辺には、7月13日に行われる集団山笠見せに合わせて、交通規制が行われる胸の立て看板が立てられていました。
天神のソラリアターミナルビル3階にある西鉄天神高速バスターミナルのスターバックスコーヒーには、今年もブラックボードに手書きで書かれた博多祇園山笠の紹介が展示されていました。
西流、恵比須流、土居流が棒締めを行っている時間帯に、昨日飾り付けを終えた大黒流は御神入れの神事を行いました。
神事の準備を終えた今年の舁き山笠を、新島総務が見上げてとても満足気。今年の大黒流の人形は「マハカーラ神」。シヴァ神のヒンドゥー教での異名で、日本に密教として入ってきた時に財福を強調して祀られた神としてまつられるようになり、大黒天として知られるようになりました。
御神入れの前に記念写真を撮影したり、記念写真を撮るのを邪魔してみたりと、自分たちの舁き山笠の完成を喜び合います。
この人形を手掛けた西山陽一人形師も、当番町の男たちや町総代の人達から声を掛けられ、安堵と喜びの笑みを浮かべました。
今年の標題の下絵は今年新調された町の幔幕にも描かれており、もちろん記念扇子にも。「この扇子、かっこいいでしょ? 人形師の先生と一緒に載せといてください」
神事前、着席したまま参加者は人形を見上げて「よか山やね」と褒め合います。
午前11時、御神入れの神事が始まりました。
櫛田神社の神職が、参加者をお祓いして祝詞を上げた後、舁き山笠の表と見送りを浄め祓い、神を舁き山笠に招き入れます。
最後に新島総務が玉串を奉納し、追い山笠までの無事と、無事奉納が行えるよう祈願しました。
西山人形師も玉串を奉納し無事掘能を祈願しました。
神事が終わり、皆ほっとした表情に。無事御神入れが終わり、舁き山笠は御神体となり、流舁きが行える奉納物となりました。
棒締めを行っていた土居流。午前11時30分頃に山笠台が出来上がり、試し舁きの準備に入ります。
西方寺の前に山を据え、信号のタイミングを見て「ィヤァァッ!」と山笠台を持ち上げ走り出します。
辻々で数件の家並みに沿って山笠を舁き入れ引き返す入軒と呼ばれる習わしを行いながら、自分たちの町を出来上がったばかりの山笠台で駆け抜けました。
恵比須流も棒締めが終了した後、試し舁きを行いました。
2025.7.5_恵比須流 試し舁き pic.twitter.com/UVyciJGUuY
— M_Film (@M_film0) July 5, 2025
午後に入ると子供山笠が始まります。博多小の子供山笠2日目は、御供所地区と冷泉地区を舁き回ります。
蓮池の坂に据えられた子供山笠にたっぷりと水を掛けて準備を行い、子供山笠をサポートする地域の男性らは綿密な確認を行いました。
前走りの低学年が最初にスタート。招き板を持たされた子供たちはテンションが上がります。
最初の台上がりが発表され、選ばれた子供にみんなから激励の声が掛けられ照れた笑みを浮かべます。
本日もとても暑い一日となった博多の町。舁き出し時間を待つ子供達にも水がたっぷりかけられます。
「いーち!にーの!ヤー!」掛け声と共に、二日目の子供山笠がスタート。最初の難関である坂を、止まらず一気に駆け上がっていきます。
オイサオイサの声も高らかに疎開道路へ。疎開道路では消防団の人達が雨のような大量の水を撒いて、子供たちを応援します。
道幅の狭い桶屋町の道を進み、地域の人達が用意してくれた勢い水がばんばん降り注ぎます。
子供山笠は大博通りを横切り、櫛田入り一日目を行うため櫛田神社へ。その後RKB子供山笠教室と合流し、冷泉地区を舁き回りました。
午後3時からは新天町子供山笠が行われます。飾り山笠の横に、子供山笠が据えられました。
新天町子供山笠 手打ち
— 山笠ナビ編集部 (@yamakasa_navi) July 5, 2025
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慣れない手つきで手打ちを入れた後、前走りの子供たちが出発。沿道の観客から拍手が起こります。
午後2時59分。新天町の子供山笠は、新天町のシンボルであるメルヘンチャイムが3時を告げ終わると出発となります。午後3時のチャイムを一目見ようと子供たちが時計を見上げます。
メルヘンチャイムが「アビニョンの橋で」を演奏し終わると、「3!」「2!」「1!」の合図で元気よく今年の子供山笠が舁き出しました。
台上がりの子供たちが変わるたびに、保護者の方々が我が子の雄姿を写真に収めようと大急ぎでスマホで記念撮影を行う姿が見られました。
重い山笠、慣れない山舁き。時折止まりながらも、大人たちの鼓舞に応えて子供たちは歯を食いしばりながらオイサの掛け声を掛けて山笠を進めていきます。
そんな子供たちが頑張る姿を、子供山笠を担当した小副川太郎人形師が今年も遠目で見守っていました。昨年はソラリアステージの天井に二引の旗が当たりそうになっていたので、今年は少し低く作ったとの事。無事通過するのを見て「天井に当たりませんでしたね。安心しました。一年に一回しかないからちゃんと確認できてよかったです。」と笑顔で話してくれました。
前走りの子供達には勢い水のプレゼント。水が飛ぶたびに「ギャー!」「冷たいー!」と喜びの悲鳴が上がります。
子供山笠は福岡パルコ、ソラリアで表敬を行い手一本を入れていきます。
岩田屋前では、三越と岩田屋の方々がそれぞれの法被を着て、子供たちの表敬を待っていました。
オイサオイサの声を上げながら、岩田屋前に到着した子供山笠。手一本を入れて表敬を行い、皆から拍手が上がりました。
夕方午後5時、本日の流舁きを終えた博多小の子供山笠が小学校に戻っていきます。暑い一日でしたが、子供たちは2日間頑張って舁き回りました。明日はいよいよ子供山笠3日目で最終日。櫛田神社で最後の櫛田入りにチャレンジします。