山笠ニュース & レポート YAMAKASA NEWS & REPORT

山笠ナビ山笠ナビ通信山笠ニュース天神一丁目・川端中央街の飾り付けが始まりました 他

天神一丁目・川端中央街の飾り付けが始まりました 他

山笠開幕直前の週末になりました。6月30日まで、各所にて飾り山の飾り付けや祭りの準備がいよいよ大詰めとなってきます。

櫛田神社の外壁には雪洞が掛けられ、提灯と共に祭りの雰囲気がぐっと増してきました。

櫛田神社の境内手前には、石村萬盛堂さんの販売ブースが早くもセッティング完了。7月1日からの祇園饅頭販売に向けて準備が整ってきます。

十一番山笠 天神一丁目

十一番山笠 天神一丁目は、本日6月26日(土)から、2年ぶりの飾り付けが始まりました。午前8時半前から人形師や天神一丁目の参加者、山大工が集まり、飾りを並べて飾り付けの準備を行いました。

山小屋の脇には、飾り付けを行う飾りが整然と並べられています。天神一丁目の参加者の中には、今年初めて飾り付けに参加する人も多数いるため、初めての人でも間違えがないよう、手前から飾り付け順に並べているとの事です。

もちろん、その中には飾りの主役である人形達の姿も。その顔立ちはとても精巧で、ほれぼれするほどです。中には、飾りの上部に据えるため遠近感を出すために小さく作られた人形と馬の人形も。そのまま家に飾ってもおかしくないサイズですが、遠目から見る飾り山ながらその緻密な造形は目を見張るものがあります。

午前9時、関係者が輪を作り飾り付け開始の挨拶が行われました。「慎重に焦らずやりましょう」と声が掛けられ、いよいよ2021年の飾り付けが始まります。

十一番山笠 天神一丁目

飾り付け作業は、まずは表側から。最初に飾り山の天辺に飾る天神(てんしん)が引き上げられ、据えられます。

天神が据えられると、次々と飾りが矢切の上に上げられていき、中村信喬人形師の指示で調整し、固定されていきます。

一旦待ちの状態となる見送りの白水英章人形師は、人形に小物を取り付け飾り付けの準備を行います。

いよいよ人形の引き上げです。中村信喬人形師は山小屋の前から、「姪浜に寄せて」「櫛田に傾けて」と飾り付けに使われる博多独特の符丁を使って、矢切の上の山大工らに人形の位置や角度の指示を出し、山大工がそれに合わせて人形を調整していきます。

飾り付けには、中村弘峰人形師も手伝いに来ており、中村信喬人形師の確認や提案を行いながら飾り付けをサポート。中村信喬人形師は下絵を片手に、イメージ通りの飾り付けになるよう細かく指示を出して飾り付けを行いました。

表側の飾り付けがある程度進むと、見送り側の白水英章人形師の飾り付けが始まります。白水人形師も身振り手振りを交えつつ、細かく位置や角度の指示を出していきます。

馬の後ろ脚に当てる岩の位置や角度を指示。飾り山の下から見て迫力や奥行があるように調整していきます。「足の位置が岩の端っこになるように。・・・そうそう、それで留めましょう。」

見送りは織田信長の代表的な合戦「桶狭間の戦い」がテーマ。その主役である織田信長が、矢切の上に運ばれていきます。

今年の天神一丁目の表の標題は、中村信喬人形師による「羅生門鬼退治勇(らしょうもんおにたいじのいさおし)」、見送りは白水英章人形師による「奇襲桶狭間の戦(きしゅうおけはざまのたたかい)」です。飾り付けは明日27日まで行われる予定で、一般公開は7月1日(木)から14日間行われます。

十六番山笠 川端中央街

十六番山笠 川端中央街も本日から飾り付けがスタート。7月1日向けていよいよ大詰めを迎えました。

今年の標題は、表は中野親一人形師による「時今本能寺(ときはいまほんのうじ)」、見送りは中野浩人形師による「KBCふるさとWish(けーびーしーふるさとうぃっしゅ)」です。

川端中央街の飾り山は、川端商店街のアーケード内に作られるため、飾り付けの模様を真横から見る事が出来る事ができます。真横から見ると、飾り山が立体的に見えるよう人形を支える棒(跳木)の長さが異なっており、人形師のイメージが飾り付けに反映されていることがよく分かります。

飾りも飾り山の下から見る事を前提とした作りとなっており、バスも立体に作るのではなく「立体に見える」よう、フロント部分を工夫した形状で作られています。

表側の飾り付けが終わると、見送り側の飾り付けがスタート。天辺に飾る大きな館が引き上げられて据えられます。偶数番の山笠は「堂山」と呼ばれており、額が付いた天神(てんしん)は付けません。

人形が引き上げられ、矢切の上で山大工が人形の肩や腕の辺りに針金を取り付けます。そして人形の支柱となる跳木に取り付け、中野浩人形師の指示に合わせ、ぐっと前に突き出します。

中野浩人形師は、飾り山の下からベストで見える角度を細かく指示を出していきます。
山大工は先ほど取り付けた針金を引っ張ることで、人形の角度を調整していきます。

午前10時を回ると商店街を歩く人も増え、飾り付けの様子を楽しみに待っていたような笑顔をしてみる人が多かったのが印象的でした。川端中央街の飾り付けは明日27日まで行われる予定で、一般公開は7月1日(木)より行われます。

四番山笠 東流

四番山笠 東流は、櫛田神社浜宮にて棒洗いを行いました。午前8時前、浜宮に舁き棒を運び入れます。

舁き棒を洗い清めるための博多湾の海水にお神酒を注ぎ入れ、お神酒を注いでお祓いした海水を汲み上げます。

午前8時、棒洗いの神事が始まりました。

櫛田神社の神職が、舁き棒と参加者を祓い清めた後、手拭を頭に巻き棒洗いの儀が行います。

組み上げた海水を舁き棒にかけて2年分の汚れを洗い落として浄め、神事は終了しました。

今日の東流の棒洗いにて、今年の全ての棒洗い神事が終わりました。浜宮に立てかけられていた棒洗いの神事についての注意書きの看板も一緒に回収されていきます。

棒洗いを終えた東流は、午前9時半より山小屋となる呉服町ビジネスセンタービルにて棒締めを行いました。

昨日25日(金)には、九番山笠 新天町が棒締めを行っており、各地の飾り山の準備もいよいよ大詰め、ラストスパートに突入していきます。