山笠ニュース & レポート YAMAKASA NEWS & REPORT

山笠ナビ山笠ナビ通信山笠ニュース山笠期間突入まであと2日! 飾り付け作業がラストスパートに入りました

山笠期間突入まであと2日! 飾り付け作業がラストスパートに入りました

午後から雨が降り出した6月29日(木)の博多の街。山笠期間スタートまであと2日となりました。各地では飾り山の飾り付け作業がラストスパート。各流で飾り付け二日目を迎えています。

渡辺通一丁目

十五番山笠 渡辺通一丁目は、昨日6月28日(月)より飾り付けが始まりました。今年の標題は表「合戦関ヶ原(かっせんせきがはら)」を中野親一人形師が手掛け、見送り「愛と勇気のアンパンマン(あいとゆうきのあんぱんまん)」を中野浩人形師が手掛けます。

新天町

十五番山笠 渡辺通一丁目も、昨日6月28日(月)より飾り付けが行われています。今年の標題は表が「一杖涕涙安宅関(いちじょうているいあたかのせき)」、見送りが「サザエさん(さざえさん)」で、ともに亀田均人形師が手掛けています。本日29日(火)は飾り付け二日目。午前8時より飾り付け作業が行われました。

上川端通

八番山笠 上川端通は、去る6月25日(土)午前9時より棒締めを行いました。

まだ人気の少ないアーケード内に、男衆の「棒締めたー!」の声と、縄の空気を抜くため縄を叩く木槌の音が響き渡ります。

棒締めが終わると、試し舁きの準備へ。山大工らが鼻縄を作って取り付けていきます。

いよいよ試し舁きの舁きだしです。時間は11時半。通行客に注意を促し、「イヤァァ!」の声と共に上川端通の山笠台が走り出しました。突然始まった山笠が走る光景に、通行客の中には思わずスマートフォンを取り出し撮影する人も。
山笠台は無事往復を行い、試し舁きは終了しました。

午後にはいると、棒が取り付けられたばかりの山笠台に、矢切を乗せる作業が始まります。八番山笠 上川端通は”走る飾り山”なので、特別な矢切が使われます。今年は矢切が新調され、新たな一年を迎えることになります。

他の流の矢切とは違う特製の「からくり矢切」ですので、作業はクレーン車を使い慎重に行われます。ゆっくり持ち上げて立てた後、山笠台に乗せられます。

矢切の下に出っ張った部分があり、それを山笠台に開けられた穴に組み合わせます。四隅の凸凹を合わせた後、山笠台と矢切を固定ベルトでしっかりと締め上げました。

伸縮する山笠を実現するチェーンブロック。山大工らは動作チェックを入念に行います。

山笠台には杉壁が取り付けられ、あとは飾りつけを待つばかりとなりました。

翌6月26日(月)午前8時より前日棒締めを行った山笠台に飾り付けが行われました。

今年の上川端通の標題は表は「決戦倶利伽羅峠(けっせんくりからとうげ)」、見送りは「スター・ウォーズ 最後のジェダイ(すたー・うぉーず さいごのじぇだい)」となっており、表・見送り共に田中勇人形師が共に手掛けます。
田中人形師は人形を矢切の上にあげる前に細かい調整を行ない、先に上げた人形の位置の確認などを飾り山の下から確認し細かく指示を出していきます。

大きな牛の人形の中を見ると、木・竹・紙で作られているのがよくわかります。博多人形は土を素材とするのに対し、山笠人形は木・竹・紙と扱う素材が全く異なります。山笠の飾りを裏から見ると、博多人形師の技術力と対応力の凄さがよくわかります。

大きな牛の人形が上川端通の男衆たちの手で上げられ据えられます。据えられた牛の迫力ある表情と目力は、”走る飾り山”を見る人たちを圧倒する出来栄えです。
細かく据える位置の指示を出しながら、田中人形師の楽しそうな笑顔が印象的でした。

飾り付けは27日(火)までの二日間の日程で無事終了。現在は山笠の前に幕が掛けられており、7月1日の一般公開を待つばかりとなっています。