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博多祇園山笠用語辞典 YAMAKASA DICTIONARY

山笠ナビ博多祇園山笠用語辞典やまのぼせ/やまにのぼせる

山のぼせ/山にのぼせる(やまのぼせ/やまにのぼせる)

山笠に情熱を傾ける博多の男達の事。
一般的な辞書で「のぼせる」を引くと、「頭に血がのぼってクラクラスする」「ぼーっとする」などといった説明が付いているが、博多弁ではこの言葉の前に名詞が付くと、その事に対し「熱中する」「夢中になる」という意味に転ずる。つまり、山のぼせは「山笠」に「のぼせる」人の事を指すことになる。
ちなみに、長崎では「ふざける・調子にのる」という意味で広く使われ、「のぼせなさんな!」 =「ふざけるな!」という言葉で使われている。

山のぼせの典型的なイメージは、一年中山笠の事を考えており、6~7月は仕事よりも祭りを優先するような博多の男である。そのため、博多の男性は初夏になると祭りに「のぼせて」仕事がおろそかになってしまうため、家の事や店の運営をごりょんさんが切り盛りする事が多かった・・・というエピソードをよく聞く。
そのため、博多に嫁いできた女性はその「のぼせ」ぶりに面食らう事が多かったらしいが、博多出身博多育ちの女性は「山になると私までのぼせてしまう。今度生まれてくる時は、絶対男に生まれて舁きたい。」という人が多いとか。
なお、フォローの意味で書き足しておくと、男性も「女房子供の次に山笠が大事。」という人が多い、とか。

この言葉は山笠に参加している人のみが使える言葉であり、単なる山笠ファンには使わない。
ただ、この「のぼせる」という言葉は結構便利な言葉のようで、博多の人の中には「鉄のぼせ」=鉄道好き、「ヅカのぼせ」=宝塚歌劇団ファン・・・など、オリジナルの「のぼせ」を作って、どれだけ好きかをアピールする人もいる。
(なお超余談ではあるが、山笠ナビ編集長はテレビで紹介された際、流の人より「山笠に出ない山のぼせ」と紹介されたことがある)

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