本日7月10日(水)の夕刻、いよいよ舁き山笠が動き出します。無事奉納を祈願するため、神に華とお茶を献上奉納する「献華(けんげ)献茶式」が行われました。
池坊流の華が生けられ、南坊流の茶がふるまわれ、最後に浦安の舞が方法されました。
「献華献茶式」の後、午前11時より恒例の「男野点(おとこののだて)」が櫛田神社拝殿裏の注連懸稲荷神社の前で開かれました。昨年は完成したばかりの櫛田会館での開催されましたが、この場所では2022年以来の開催となります。
野点は天正15年(1587年)九州征討の折に、秀吉の命により千利休が千代松原で初めて設営した方式で、戦いに臨む武将たちが甲冑をつけたまま荒ぶる心を静めるために茶を喫したことが今に続いている事が由来となっており、今回で47回目の開催。流舁きを戦と見立てた「出陣」の前のように陣幕を張って行っています。野点はまずは茶釜や参加者が櫛田神社の神職により祓い清められて始まりました。
お手伝いをするのは、一番山笠大黒流の当番町である麹屋番の子供達。84年の名誉となったお茶のお手伝いを、水法被姿で臨みます。子供達は慎重に茶菓子とお茶を運び参加者に振舞いました。
予定外にお茶が2杯ほど余ってしまったので、井上相談役らが”お代わり”する事に。神妙に進められていた茶席に湧いた予定外の展開に、皆の顔から思わず笑顔がこぼれました。
最後は博多手一本が入れられ、野点は無事終了。お茶でほっと一息入れた参加者は、午後の流舁きに向け気合を入れました。
午後に入ると、各流は流舁きの準備に入っていきます。中洲流は舁き山笠を準備して記念撮影タイム。我が子の記念写真を撮ろうとあの手この手で目線をもらおうとする姿に、周囲の人達から笑いの声が上がりました。
今年も時間が許す限り、七流の流舁きを撮影する事が出来ました。曇り空で何とか持ちこたえていた空も、午後5時台には降っては止み、降っては止みを繰り返し、午後6時半ごろからは本降りに変わり、東流は最後は大雨の中、流舁きを終えました。
この記事の最後には、今年の流舁きダイジェストムービーも掲載していますので、約100枚の写真と共に「動の山笠」の開幕を祝いましょう。