山笠/博多の見物スポット YAMAKASA SIGHTSEEING SPOT

万四郎神社

万四郎神社は、黒田藩の御用商人・伊藤小左衛門とその一族が祀られている神社です。

悲劇の豪商の話に秘められた万四郎神社の由来

伊藤小左衛門は「大阪では鴻池、博多では伊藤」と並び称せられた大富豪だったのですが、1667(寛文7)年、黒田藩から国禁となっていた朝鮮への武器輸出が発覚し咎められ、家族、親族、番頭、手代、更には平戸や長崎などの一族郎党すべて捕らえられ、斬首や磔の刑に処せられました(小左衛門の墓は御供所町の妙楽寺にあります)。

その死罪の中には、小左衛門の子供、5歳の三男・小四郎、四男・萬之助も入っており、それをを不憫に思った博多の人たちが祀ったのが始まりで、現在は商売繁盛、子供の息災の神として手厚く祀られています。

この伊藤小左衛門の悲しいお話は、近松門左衛門の「博多小女郎浪枕(はかたこじょろうなみまくら)」として、今も語り継がれています。
(余談ではありますが、最近の調査の結果では、藩主の庇護が厚かった伊藤家への配慮により、小四郎と萬之助は他家に養子に出され、小左衛門の妻は下女とされた事が分かったそうです)。

山笠との関わりが深い神社

昭和36年からスタートした集団山見せのスタート地点はこの万四郎神社前からでした。
子供の息災の神として祀られていることを受けて、東流は朝山の日に万四郎神社まで舁き入れて参拝し、将来の山笠を担う子供の台上がりを行っています。
境内の片隅には東流の倉庫があったり、目の前の浜口公園でお祭りを行ったりと、地元の人の大事な場所なのです。

アクセスマップ

住所 福岡市博多区下呉服町1-28