7月9日になりました。博多祇園山笠は「静」の山笠から「動」の山笠に移ります。本日、その「動」の山笠の開幕を告げる、全町が参加するお汐井取りが夕刻に行われます。
「動」の山笠の準備として、承天寺の前の道では、東流の駅前の人達が清道旗を奉納する作業を行いました。
承天寺の庭に生えている竹の中から清道にふさわしい立派な竹を選んで採ってきたもので、その青竹に支柱が付いた台座と清道の旗を取り付けます。根元の太さは直径10センチ強もある太い竹です。
竹と支柱を2ひろ半(1ひろは両手を左右に大きく広げたときの長さ)の太い針金で堅く結びつけます。
そのうえで、針金の上にもう一度縄で縛って頑丈に固定します。
竹の上部には榊とお札が針金で取り付けられます。
清道が立つと山笠の無事奉納が承天寺の住職によって祈祷が行われるため、承天寺の方丈にあった施餓鬼棚が棒を取り付けられた状態で運び出されています。その施餓鬼棚の上に塩、米、祇園饅頭などのお供え物を飾ります。
それにしても暑い! 昨日梅雨が明けた九州北部。早速刺すような日差しが照り付けており、作業する男たちの頭の上に容赦なく照り付けます。動の山笠はこれから始まる所。こまめに水分補給や首元に氷袋を当てるなどをして体調管理を行います。
清道旗の準備ができると道路の規定の場所に運び、旗がきれいに広がるようにして、「もーろっ・・・!」
男達が力を込めて台座を起こすと清道旗が晴天に向かって起き上がっていき、風にはためきながら清道旗が直立しました。
すぐに清道の旗に砂の俵をぐるりと巻いて置いていき、強風にもびくともしない様台座を固定します。
清道旗が用意できると、祈禱の準備で施餓鬼棚を清道旗の前に移動させ、華や祈祷する酒などを飾ります。
清道旗の祈禱と一緒に、昨年町内で亡くなられた方の祈祷も行われ、施餓鬼棚には当番法被姿の個人の写真も飾られました。
男達は山笠正装に着替え、住職がやってくると祈祷が始まります。
清道の旗に承天寺の住職が般若心経を読経。参加者は焼香を行い、山笠の無事奉納を祈願します。
個人の身内の方々も一緒に焼香を行いました。
最後に施餓鬼棚に供えた米と塩と酒を清道旗の玉垣に撒いて清め、無事奉納を祈願しました。
祈禱の後、祈祷された酒が配られ、故人に向けて全員が献杯を行いました。
無事に承天寺の清道旗も立ち、いよいよ「動」の山笠がスタートします。
午後3時になると、博多の町がお汐井取りに向かって動き出します。町中では若手の人が太鼓を叩きながら準備を知らせます。
午後4時半、一番山笠・中洲流では各町が山小屋前に集合する手打ちが始まりました。
飾り山笠の舁き棒に正座で迎える総務らと共に、挨拶の代わりになる手一本を入れ、よろしくお願いしますの気持ちを伝えます。
各流でも山笠参加者が山小屋前に集まり始めています。
今年から着用が始まった医療従事者を中心に着用するようになった「救護」の腕章。お汐井取りの前に、大黒流では入念な安全確認と運用確認が行われていました。
各流の町は、町毎に集まり山小屋前に手打ちを行って、お汐井取りへの準備を進めます。
午後5時半が近付くと、お汐井取りのスタート地点である石堂橋に中洲流がオッショイ、オッショイと掛け声を掛けながら姿を現しました。
警察と連携し、タイミングを見計らって、信号が変わったタイミングで「ィヤアアアア!」と中洲流がお汐井取りに出発しました。
当番法被に身を包んだ当番町に続いて、中洲流の他町もオッショイの声高らかに一緒に箱崎浜へと向かいます。
中洲流が出発して5分おきに、次々とその他の流も石堂橋に到着。信号が変わるタイミングに合わせて、警察の指示で次々と箱崎浜へと出発していきました。
午後5時50分頃、石堂橋を出発した中洲流が箱崎浜へ到着。オッショイオッショイと松の並木道を走ります。
中洲流 箱崎浜
— 山笠ナビ編集部 (@yamakasa_navi) July 9, 2026
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暮れ行く夕日と海に向かって、総務を始め共に走ってきた参加者全員が二礼二拍手一礼を行いました。
中洲流が到着すると、他の流も次々と到着し、拝礼を行って箱崎浜の真砂(お汐井)を升やてぼ(竹かご)に入れて持ち帰っていきます。
箱崎浜の対岸にある都市高速の歩道からは、箱崎浜が一望できる人気のフォトスポット。新聞各社がお汐井取りの様子を写真に収め、ニュース記事にこの写真を使ってました。
福岡・博多の夏の風物詩「博多祇園山笠」の神事「全流お汐井(しおい)とり」が福岡市の箱崎浜でありました。「舁(か)き山笠」の舁き手たちが水法被に締め込み姿で、砂浜から清めの砂(お汐井)をすくい祭りの安全を祈願しました。
— 毎日新聞写真部 (@mainichiphoto) July 9, 2026
写真特集https://t.co/qNhIG5FBdU pic.twitter.com/ZEyfOIQnCy
晴天の中「お汐井とり」催行されました。
— 石村萬盛堂 (@sweets_ishimura) July 9, 2026
法被デビューと思われる可愛らしいお子様たちもたくさん参加🥰微笑ましい姿も見られました!
てぼなどに入れて持ち帰ったお汐井は、山笠の安全を祈願し、お清めの塩のように吊り下げたり身を清めたり、大切に使われます。… pic.twitter.com/5kjludM3Kp
「あの海の中の砂を取ってきたい」「だめだめ、危ないし、今日は深いんだから」。お父さんの話の通り、今日の箱崎浜は満潮でかなり深い水深となっていました。
とはいえ、なぜかその深い海の中に飛び込んで、海水に潜って海底の砂をすくう信心深い人たちも一定数いるのです。
こちらも海から真砂をすくう人が。二人でトライしましたが「枡に入れた砂、全部水に流されてしまいました」。結局砂浜に上がって、砂浜の真砂を詰めていました。
いよいよ山笠が動き出します。足慣らしのお汐井取り、私も1年ぶりの締め込みで気合が入りました。#博多祇園山笠
— 貞松 慎二郎 (@sada950000) July 9, 2026
締め込みの男たち大集合 清めの砂求め、博多祇園山笠「お汐井取り」https://t.co/SHqyiCxCfK
なお、二人目の人が飛び込む様子を都市高速の歩道から捕らえた珍しい一枚の記事もリリースされています。
最後の流となる七番山笠・東流は箱崎浜で拝礼を済ませると筥崎宮へ参拝に向かいます。これで箱崎浜での行事は終了しました。
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— 筥崎宮@公式 (@hakozakigu_offi) July 9, 2026
7月9日のお汐井取りは行事参加者が倍増するため、スムーズな行事遂行のため、7月1日の当番町お汐井取りに続き、博多祇園山笠の公式サポート団体「讃合会」の方々に箱崎浜の警備や交通整理を行っていただきました。そのおかげで今回もトラブルがなく無事に浜での行事が遂行できました。次の活動は、7月12日追い山笠馴らし。安全無事な山笠が奉納ができるよう、讃合会の方々も最後に海に向かって拝礼を行い、手一本で今日の活動を締めました。
浜での山笠行事が終わったという事で、一般の方にも開放された箱崎浜。鳥居のたもとでは筥崎宮の巫女さんがお汐井てぼを授与しており、そのてぼを頂いて一般の方もお清めの砂を持ち帰っていました。
筥崎宮の参道でしばしの休息を取った後、行事参加者は博多に戻り、次は櫛田神社へ参拝に向かいます。ゆっくりと日が落ち薄暗くなっていく博多の町を、若手が持つ提灯が照らします。
櫛田神社の拝殿では博多祇園山笠の本部役員や宮総代の方々が、参加者が戻ってくるのを待っています。
太鼓が鳴り響く中、中洲流が櫛田神社に到着。櫛田神社を参拝して拝礼を行います。
中洲流に続いて、灯の入った提灯を高々と掲げ、その他の流も櫛田神社に到着します。薄暗くなっていく境内にオッショイ、オイサの掛け声が響き渡ります。
西流は櫛田神社への参拝が終わった後、清道に集合し、再び走って自分たちの流の地域に戻っていきました。
七番山笠・東流が、清道からオッショイオッショイと自分たちの流れの地域に出発したのが午後8時半。辺りは完全に日が暮れて提灯の灯だけが町の道を照らします。
「動」の山笠の開幕を告げるお汐井取りが終りました。いよいよ明日10日より、舁き山笠が動く「流舁き」が始まります。