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追い山笠の奉納が行われ、令和七年の博多祇園山笠が無事終了しました

7月15日前夜、午後9時から博多の町は追い山笠に向けて動き出します。

午後9時から飾り山笠が順次解かれていきます。上川端商店街の川端ぜんざい広場に展示されていた飾り山笠も本日で解かれます。日本中に話題を振りまいた、あのガンダム山笠もいよいよ見納めです。

シャッターを少しだけ開けて風を入れながら山解き作業に入ります。

山解き作業は、人形師と山大工が行います。

なにせ追い山笠が始まるまでに、櫛田神社と八番山笠以外は全て解かないといけないのが習わし。山大工も山解き作業を掛け持ちしているため、急ピッチで作業が進められていきます。

細かい飾りを取り外したら、いよいよ表の真田幸村と馬を降ろす番に。大きな人形なので紐を掛け引っ張りながらゆっくりゆっくり降ろしていきます。

降ろし終えたら幸村と馬を取り外します。一年の展示によって糊付けなどが弱くなっており、取り外す際に兜の六文銭も落ちてしまいました。

午後10時、大黒流の役員呼び出しを知らせる「もーろーろー」が始まり、川端中央街の役員を当番町が集合の知らせを告げに来ました。

今の世の中じゃLINEや電話などで連絡すればいいのですが、このような習わしは山笠にはしっかり生きています。

キャナルシティ博多も午後9時から山解き作業が始まりました。

ぜんざい広場の飾り山笠の山解きは、いよいよ見送りのガンダム側に移ります。細かい飾りを降ろし、ハロのプレートや、惑星アクシズの飾りが降ろされました。「これが本当のアクシズ落とし」と誰かがつぶやきます。

そしていよいよνガンダムが一年の展示の役目を終えて、地上に戻る時が来ました。ガンダムに紐を掛けた後、跳木に頑丈に取り付けられたビスを何本も外してゆっくりと降ろしていきます。

抱きかかえるように田中人形師がガンダムの人形を床に寝かせます。ガンダムはこれでガンダムや一年間の展示の役目を終えました。

同じように巨大なサザビーもゆっくりと降ろされました。

針金のテンションだけで調整可能にしていた頭部を外し、転がらないように据えます。去年の山笠で話題を攫った人形の最後の雄姿です。

田中人形師がこだわって作ったギラ・ドーガとジェガンもお役御免。ゆっくり降ろされていきました。

一時間程度でほぼ飾りが降ろし終わりました。今年の山笠終了後に、今年の山笠がこちらに移設され、7月下旬からは今年の飾りが再公開されることになります。

午前0時。日付が変わって7月15日になりました。14日の午前中に雨が降っていためか、涼しい夜となりました。

午前0時5分、千代流は手打ちを開始。闇夜にオッショイの声が響きます。

土居流の手打ちはもうちょっと先。夜の見物客が飾り山笠最後の姿を見るため、山小屋を訪れていました。

大黒流の当番町の詰所には男たちが集まり、追い山笠の準備を始めていました。

櫛田神社は次第に見物客の場所取りや追い山前の参拝に訪れ、深夜なのに賑わいを見せています。

0時を過ぎたという事で、博多リバレインや川端中央街の飾り山も山解きが始まりました。

中洲流は舁き山笠を飾り山笠前に引き出して、手打ちを始めます。

三番目の清道旗が立っている承天寺では、清道旗に承天寺の名前が入った提燈を取り付けていました。

コロナで山笠が休止になって以降、無くなっていた冷泉公園の露店も今年から復活しました。

恵比須流では、集合を知らせる子供たちの太鼓の音が町に響き渡ります。

大黒流では、舁き山笠の台幕が赤から紺に変えられ、動く舁き山笠の準備が整いました。

時間が進むにつれ、博多の町に水法被姿の7男たちがの姿が目立つようになってきます。

午前2時、櫛田神社の各桟敷席の入場門が開き、桟敷席券を持った人たちがどっと希望の席を押さえていきました。

朝早くから建設されていた中継カメラの櫓も事故なく完成。中継も待ったなしという感じです。

午前1時20分から山小屋を舁き出した東流が山列の指定の場所に到着します。

東流が到着すると、次々と番付順に各流が山列入りしていきます。

桟敷席もかなり埋まり、追い山の開始時間までじっと待ちます。

今年は安全対策が強化され、山門が参加者の参拝が終るとすぐに閉じられ、清道前の道路は人垣が何重にもできて押し合いへし合いで危ない事から、今年は道路上での見物が出来なくなりました。道路と歩道にはロープが掛けられたうえ、歩道も見物ゾーンと歩行ゾーンに分けられ、逐次警官がアナウンスしてルール順守を訴えました。

各流は山列に入ると、流毎に各町の手打ちが始まります。あちらこちらでオイサやオッショイの声があがり、手打ちを行った町は櫛田神社に参拝。辺りは大変にぎやかな祭りの雰囲気になってきました。

午前3時からは、櫛田神社の拝殿では祇園例大祭が斎行されました。今年は遷宮の年という事もあり、ボリュームのある神事となりました。

場内アナウンスで例大祭の様子が中継される中、刻一刻と午前4時59分が近付いてきます。

清道内では男たちが記念撮影をしたり、櫛田入りの確認を行ったりする姿が見られました。

能舞台に宮司や来賓の方々が着座。いよいよ追い山笠の開始の時間です。

桟敷席も、櫛田神社前の土居通りの沿道も山笠参加者や見物客でぎゅうぎゅうに埋まりました。

「もーろ!」と掛け声が上がり、5分前、先走りの子供たちが出発。清道に入ると桟敷席の見物客からは拍手で出迎えられました。

そして「5秒前!」の合図と共に、午前4時59分、気合の咆哮と共に一番山笠・東流の舁き山笠が一気に舁き出します。

清道旗をぐるっと回って能舞台前に据えられると、一番山笠のみに許された誉の祝いめでた斉唱が桟敷席に響き渡ります。参加者も桟敷の見物客も共に手を入れながら斉唱。謡い終わると、舁き山笠は再び持ち上げられ、一気に清道の外に飛び出していきました。

東流が櫛田入りを終えた後、二番山笠・中洲流、三番山笠・西流・・・と各流が次々と櫛田入りを行い、博多の町へ飛び出していきました。

最後に登場する「走る飾り山笠」八番山笠・上川端通は、その巨体を揺らし煙を吐きながら櫛田神社の清道の中へ。観客の応援と驚愕の声の中、見事な櫛田入りを披露しました。

上川端通が櫛田入りを終えると、神社での山笠行事は全て終了。すぐに奉納能である「鎮めの能」が行われ、追い山笠行事で荒ぶった神々を鎮める能が奉納されました。

山笠は博多の町を縦横無尽に駆け巡り、ゴール地点である決勝点・須崎町を目指します。

殿を務める七番山笠・大黒流が廻り止めの幕の下を通過し、全ての流が決勝点に到着。博多祇園山笠は無事奉納と相成りました。

決勝点に到達し、山小屋まで帰ってきた西流は山小屋付近で祝いめでたを謡いながら山揺らしを行った後、山崩しを行いました。

山崩しは、博多中を駆け巡った山笠に吸い寄せられた災厄を外に出さないために行うとされており、飾りの一部を持ち帰ると家の守りとなると言われています。若手が山笠によじ登り、勇壮華麗な山笠飾りを豪快に荒々しく引きちぎって壊すのが特徴です。

山崩しの後、山笠台を洗ったら、来年の当番町に山笠台を引き継ぎます。このように博多祇園山笠は、この先も伝統を伝え守っていくのです。

大黒流も山小屋到着後、町内を一周舁き廻り、山笠台を当番町に引き継ぎました。。

日が昇る空の下、男たちが掛け声とともにわが町に帰っていきます。

各流や飾り山笠は舁き棒が櫛田神社に運び込まれ、また一年山笠の時期が来るまで櫛田神社が預かります。

朝、日が昇ったときは町中に合った豪華絢爛な飾り山笠は姿を消していました。

町中からは榊や注連縄などが全て外され、山小屋もほぼ7月15日の間に解体されていきます。祭りがあった痕跡は櫛田神社の桟敷席と道路に付いた銅金の跡ぐらいでしょう。

あれだけ今年のセミは鳴かないと報じられていたのですが、山笠が終わったとたん、博多の町にセミが鳴き始めました。、セミの声が本当の夏の到来を知らせます。令和七年の博多祇園山笠は無事終了。男達はまた一年後の山笠に向けて今日から動き出しました。

櫛田入りタイム

・東流  31秒69
・中洲流 38秒11
・西流  29秒96
・千代流 32秒86
・恵比須流 34秒60
・土居流 36秒89
・大黒流 39秒68
・上川端通 52秒79

全コースタイム

・東流  29分18秒
・中洲流 33分55秒
・西流  33分33秒
・千代流 29分36秒
・恵比須流 33分31秒
・土居流 33分20秒
・大黒流 31分33秒

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