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アクロス福岡にて「博多旧市街ウィーク」が開幕! 油絵&葦ペン画の絵画展「博多展」が始まりました

本日6月28日(月)より、アクロス福岡にて中世最大の貿易港湾都市・博多の中心として栄えた博多旧市街をいろいろな目線でご紹介するイベント企画「博多旧市街ウィーク」が始まりました。博多の歴史を探ったり、博多で育まれた伝統の数々を体験したりと、博多三昧のプログラムが様々な形で楽しめる一週間となります。

博多旧市街ウィーク開催に先立ち、アクロス福岡2階のメッセージホワイエでは、清水俊次郎さんと中村洋一さんによる絵画展「博多展」が始まりました。

この絵画展は、博多を代表する風物詩「山笠」を描いた清水さんの油絵作品と、博多の町並みや風景を葦ペンで描いた中村さんの葦ペン絵作品が展示されています。

油絵は、上新川端から山笠に参加している清水さんならではの視点から見た山笠が持つ勇壮さ・スピード・清々しさをキャンバスに山笠の世界を展開。
山笠のスピード感を出すためにペインティングナイフで塗り込んだ「走れ山笠」は、スピード感あふれる構図にするためにまずは横向きのキャンバスに斜めに向かって走る山笠を描き、90度キャンバスを回転させるという手法を使って描いた作品です。

2019年の八番山上川端通の飾り山を描いた「神武東征誉(じんむとうせいのほまれ)」は、漆の入った塗料で塗装したきめの細かいベニヤ板に描いた作品は、凹凸が立体的に見える清水さんのオリジナル手法で描かれた作品です。
この作品は、上川端通の飾りを手掛ける田中勇人形師が、飾り付けの際、手芸などで使うグルーガン(※グルーと呼ばれるスティック状の樹脂を熱で溶かし木材や布などに接着させる道具)を使っていることにヒントを得て、この作品を着想。飾りの凹凸をグルーガンで作り、その上にアクリル絵の具で塗って仕上げました。まさに山笠から生まれた作品です。

葦ペン画家の中村さんの葦ペン画は、葦ペンが生み出す独特の美しい線が特徴。その線が生み出す緻密なスケッチで描かれた山笠や博多の風景が展示されています。

展示作品には、千代流の飾り山の絵が。緻密に描かれたされた飾り山のスケッチは、どこを見ても目が離せない作品です。

この「博多展」は、7月4日(日)まで開催されており、(10:00~18:00 ※最終日は16:00まで)、入場料は無料。山笠期間に入り博多の町が熱気を帯びるこの時期、ぜひアクロス福岡で迫力の油絵と緻密な葦ペン画を楽しんでください。

メッセージホワイエの反対側にある匠ギャラリーでは、はかた国際工芸協会主催の「博多のまちから生まれたもの ~人形・織・曲物・きりえ~」が開催。
伝統を継承する6人の作家たちが、多彩な作品を披露しています。

今回、「はかた国際工芸協会」に所属する博多織作家の宮嶋美紀さんのほか、博多人形の梶原正二さん・緒方恵子さん、博多曲物の柴田玉樹さん、博多きりえの故・小西一珠喜さん、垣内敬一人形の垣内ひさ子さんの6人の作品が80点以上展示されています。

会場では、博多人形原型制作の実演や、博多織・博多人形・博多曲物の体験コーナーも用意されており(※有料。スケジュールについてはイベント情報ページをご覧ください)もできます。

博多で生まれた工芸品とその文化を継承する作家さんとの交流をお楽しみください。

アクロス福岡の1階コミュニケーションエリア(円形ホールロビー)では、博多祇園山笠や禅茶など、博多部に伝わる歴史、文化、伝統を紹介するコーナー「地域の魅力再発見!~博多旧市街展」も行われており、禅茶や山笠についての素朴な疑問や知りたいことを募集しているコーナーもありました。
7/2(金)・7/3(土)には、博多張子の絵付け体験も予定されています。

山笠開幕の熱気と共に始まったアクロス福岡の「博多旧市街ウィーク」。ぜひ足をお運びください。