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世の中の平癒と山笠の無事奉納を願い、夏祈祷が行われました

本日6月2日(水)、博多祇園山笠発祥の地である承天寺にて、「大般若夏祈祷」通称「夏祈祷」が午前11時より行われました。大般若夏祈祷は、毎年6月1日と2日に行われている大般若の眞読の法要です。

昨年はコロナ禍の影響を考え山笠関係者の参加は行わず山内の住職だけで行われましたが、本年は昨年と同様大幅人数制限は行っての開催ではあるものの、櫛田神社の阿部宮司と博多祇園山笠振興会の役員4名が参加し、2年ぶりに山笠関係者が参加する夏祈祷となりました。

午前11時、夏祈祷の始まりを告げる鐘が叩かれ、承天寺方丈に神保至雲住職と住職8名が入場し2021年度の夏祈祷の法要が始まりました。

しんと静まり返った方丈。参加者が見つめる中、神保至雲住職が、祭壇の前で仏具と御札をゆっくり回し祈願を行います。この御札は夏祈祷終了後に山笠関係者に配られ、無事奉納を祈願し貼られます。

鐘と木魚が叩かれ読経が始まります。読経が続く中、カーンカーンという鐘の音を機に、住職らが眼前にある櫃を開け、全部で16部600巻に及ぶ『大般若波羅蜜多経』を取り出していきます。

合唱する読経から力強い各々の読経に変わり、住職らは経典を高く上げパラパラとめくりながら読み上げていきます。これは『転読』と呼ばれ、経典の題名と初・中・終の数行を読みあげながらパラパラとめくる事で全体を読んだことにする、大般若祈祷における独特の読経の方法です。蛇腹状に折り畳まれた大般若経の経典は力強く次々と『読まれ』ていきます。

方丈には承天寺の開祖であり山笠の発祥となった聖一国師の絵が。聖一国師と山笠関係者が見つめる中、大般若経が読み上げられていきます。

転読が終わると再び全員による読経に変わり、凛とした空気の中、方丈に住職らの真言が響き渡ります。読経が終わると、神保住職が五体投地で礼拝を行い、世の中の平癒と山笠の無事奉納の祈願が行われ夏祈祷は無事執り行われました。

夏祈祷終了後、山笠関係者も祭壇で焼香を行い、無事奉納を祈願しました。