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NewsFlash!~豪雨の中の”お汐井取り”の日

例年であれば、本日から博多祇園山笠は”動”の山笠に移っていくお汐井取り行事の日。
しかし、今年は山笠がないうえ、九州各地に大きな被害をもたらしている大雨が降る雨の山笠期間になりました。

7月1日は筥崎宮までランニングする”お汐井ランニング”を行う人たちを見かけた石堂橋ですが、雨脚が強まった午後五時半。誰も走っている人はいません。

私が唯一見かけたのは、砂を詰める”てぼ”(竹籠)を手に下げたこのお二人。「みんなのためにお汐井を取ってきます」と、石堂橋から豪雨の中、お汐井ランニングを開始。一路、筥崎浜を目指して走っていきました。

例年だとたくさんの山笠参加者でごったがえしている筥崎浜も今年は閑散としており、雨粒の激しい音だけが聞こえます。
しかし、筥崎宮のご厚意で今年も7月9日は門が開けられており、その門を通って水法被に身を包んで浜を訪れる参加者が今年は傘を差してお汐井を取りに訪れる姿が見られました。

皆、いつもと同じように海に向かって拝礼した後、持ってきたてぼやビニール袋に砂を詰めて大事に持ち帰って行きます。
その姿には例年と同じように、参加者の「祈り」と「願い」を感じます。

石堂橋で出会ったお二人もてぼに砂を詰めて引き返してきました。
「行くんですか?」と尋ねると「もちろんお櫛田さんに行きます」とニッコリ。櫛田神社に向かって走るお二人の姿が、大雨のなかに消えていきました。