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山笠に湧く博多に台風7号が接近・・・台風対策に追われた山笠の様子

7月3日(火)、台風7号(プラピルーン)が九州北部に接近。強い風と雨をもたらしながら北上し、4日(水)15時に日本海で温帯低気圧に変わりました。

近年では、昨年2017年07月05日に台風3号が2014年7月8日には台風8号が接近したことがあり、2014年は安全のため飾り山を解いた流もありました。今年は各流判断で台風対策が行われました。山笠ナビは各山笠が心配だったので、記録として7月2日の夜から本日7月4日朝にかけて各地の様子を見てまいりました。

7月2日(月)~7月3日(火)朝

台風が福岡に向かってくる可能性が高くなった7月2日(月)の夜、すでに詰所のテントを畳んで安全対策を行っている町もありました。

明けて7月3日(火)の朝。博多リバレインや天神一丁目は風を通す網の幕を掛けて補強のロープを掛けるなど安全対策を施していました。
風の影響をあまり受けない上川端商店街や丈夫な山小屋を持つ櫛田神社は、この時間帯は通所の展示をこなっていました。

午4時あたりから風が強くなってきて、午後6時頃になると体の軸が持っていかれるような煽られるような強い雨風が吹くように。明治通りや土居通りにつるした提灯も強風で吹き飛ばされるかのように傾き、中洲大通りの提灯は接触不良になって消えている提灯もありました。台風接近のため、博多の店舗も早い時間で閉めるお店も多々あり、いつもだと帰宅途中の人やアフターファイブを楽しむ人でにぎわう博多の町は人気が大変少なく、バスにも誰も乗っていない珍しい光景に。

かなりの強風に各山小屋では、関係者が山小屋に集まり風対策に奔走する姿が。強風により山小屋の幕も激しく音を立てています。

博多リバレインでは、強風の中山小屋の骨組みに取り付けている芳名板が吹き飛ばされないよう数人がかりで押さえつけていました。屋根側では懸命の補強作業が行われていました。

雨風の影響をあまり受けない上川端商店街ですが、万が一に備え土居流が山小屋の屋根を下ろして台風の通過を待っていました。

逆に、山小屋も網の幕も掛けれないことで心配していたキャナルシティ博多の飾り山でしたが、周囲の大きな建物が遮蔽物となり風の影響は少ない感じでした。それでも安全性を考慮し、山笠台をガッチリ固定し、周囲を策で入らないように対策を行っていました。

丈夫な山小屋を持つ櫛田神社は、午後6時半頃でもまだ幕を掛けることがなく展示されていました。しかし風の強さは変わらずで、地面には散乱した落ち葉や風で曲がった植木、折れた木の枝などが散乱していました。

中洲流の山小屋はクレーン車で押さえつけて安全対策がなされていました。舁き山は安全な場所に移動して保管されたとのことです。

アーケードの中にある新天町は幕を開けて風に煽られないよう風通しを良くし様子を見る状況。いつもなら道側に据えられている子供山笠は、風の影響を受けるので一旦飾り山の場所に据えて台風の通過を待っていました。

7月4日(水)朝

一晩明けて本日7月4日。強い日差しが差し込む晴天の台風一過の一日となりました。昨夜の様子が嘘のようです。

土居流の山小屋は、すでに上げられ、いつもの山小屋に戻っていました。

一番大変な状況だった博多リバレインですが、午前八時半の段階で網幕を外し、ばんこが並べられいつもの飾り山に。何事も起きてなくてほっとしました。

とはいえ、あれだけの雨風だったので影響はゼロとは全く言えず、台風が過ぎ去った今日は各流の山大工や関係者は山笠のチェックやメンテナンスを行うため、慌ただしい一日を過ごしました。