梅雨が明けたのではないかと思うくらい強い日差しが照りつける日となった本日7月10日、山の男達が待ちに待った流舁(ながれがき)が行われました。
その流舁の6時間前、櫛田神社において献華・献茶式と、男の野点の行事が行われました。男の野点は南坊流が山笠の役員にお茶を振る舞う茶会行事で、世話役を任された一番山の大黒流の子供達が、博多祗園山笠振興会の方々や各流の総務の方々にお菓子やお茶を振るまいます。
もともと出陣に見立てて行われているこの行事。流舁を控えた各流の総務はお茶を飲み干し、手一本で締めました。いよいよ「いざ流舁」の雰囲気となります。
流舁は各流によって開始時間が異なります。
まず午後4時に、七流の先陣を切って千代流と中洲流が舁き出します。
午後4時前、千代流の山小屋前では、大勢の舁手や見物客が今か今かと待っています。
台上がりがぐいと日本酒を口に含み、いよいよ午後4時。
1分前のコールの後、祝いめでたと共に山を揺らし、唄い終わると同時に千代流の2015年度流舁がスタートしました。
中洲流は流舁の中で、追善山を行いました。
今年の一番山である大黒流は午後5時の舁き出しです。午後5時前、山小屋前は舁手達でごった返していました。
舁棒や台脚はしっかり濡らされ、舁き出しの時間を待ちます。
大黒流は杉壁の中に将来の舁手となる子供達を乗せます。しかし、突然の環境の変化に大泣きする子供の姿も。その様子を見て、思わず大人達の顔がほころびます。
そして、1分前のコール。舁手が棒に付き、ぐっと緊張感溢れる表情に。いよいよ午後5時です。
土居流も午後5時に、土居通りから舁き出しました。上川端商店街に入り、駆け巡ります。
車の通りが多い明治通りでは車を止めて、肩違えを行いながら縦横無尽に舁き周りました。
西通も午後5時に山小屋を舁きだし、縦横無尽に舁き廻りました。
恵比須流は午後6時からの舁き出しです。
昭和通り沿いの山小屋から舁きだし、細い道を縫うように舁き周りました。
東流も午後6時からの舁き出しです。大博通りに面した呉服町交差点の広い道は、舁手と見物客で埋め尽くされていました。
縦に伸びる東流の地域を舁山は縦横無尽に舁き周り、1時間後の19時に山小屋前に戻りました。
総務の挨拶と手一本の後、鏡割りが行われ、無事流舁が終わり、今年最初の山舁きができた事を祝いました。
舁山が動いた今日から追い山のある15日まで、毎日博多の街は舁山が走ります。明日は午前5時から始まる朝山。そして午後から始まる他流舁(たながれがき)。舁手の人たちには体力勝負となる1日2回山舁き行う日が待っています。