令和七年七月一日。博多祇園山笠の開幕の日がやってきました。
午前5時、まだ静かな博多の町にゆっくりと日が登っていきます。/p>
例年だと午前5時台はまだまだ夜明けすぐという感じだったのですが、今年は既に梅雨が明けて雲ひとつない空のせいか、どんどん明るくなっていきます。/p>
博多の各町では、早朝から行われる神事の準備が始まっていました。
7月1日、この日初めての神事を行ったのは恵比須流の上金屋町。町の辻々に注連縄を張るための注連下ろし神事を行いました。
櫛田神社の神職が、参加者を祓って祝詞を上げた後、町と町の境目である辻に向かい、お祓いを行います。
町の出入り口の境目を祓い清めた後、山笠で使う道具を祓い清めました。
最後に玉串の奉納を行い、これから始まる山笠神事が無事奉納できることを皆で祈願しました。
奈良屋町では、7月12日に行われる追い山笠馴らしの決勝点の目印の幕が張られ、注連下ろしの準備が進みます。
午前6時から行われる大黒流の注連下ろし。山小屋では当番町が慌ただしく神事の準備を行っていました。
大黒流の各町の総代が山小屋にやってきて神事に参加。「いよいよやね」と声を掛け合います。
午前6時、大黒流の注連下ろしの神事が始まりました。
神職が神事参加者を祓い清め、祝詞を奏上。辺りはすっかり明るくなりました。
神職が各辻に向かって大幣を振り、切幣を撒いて山小屋のある地域を祓い清めて神格化していきます。
最後に玉串を奉納し神事は無事終了。祭壇に祀りお祓いを行った御神酒を皆で分けての飲み合い、神様の力を分けてもらいます。
慣れない司会を担当することになり緊張していた司会の男性に、神職が「パーフェクトでした」と笑顔で声を掛け、周囲からねぎらいの笑いが上がりました。
神事は各所で次々と行われるため、神職もあちらこちらに行く必要があります。神職は大黒流の後、午前7時より東流の注連下ろしも行うため、東流の男達が神職を迎えに来ました。実は博多は7月1日が一番バタバタしているのかもしれません。
当番町の若手が大急ぎで片付けを行って御神酒の準備を行うと、大黒流の他町がお祓いを受けた笹竹を引き取りにやってきます。
若手が振舞う御神酒を頂くと、自分たちの町に笹竹を運んでいきます。この笹竹に注連縄を張って辻々に立てかける事で町を神域化し、神が居する舁き山笠が通れる場所にしていきます。
今年土居流の当番町を務める西方寺前町は、午前7時より注連下ろしの神事を行いました。
町々では、注連縄を張った笹竹を辻々に立てかけたり、榊と紙垂を差した竹筒を電柱などに括り付けていきます。。
今年の一番山笠・東流は、午前7時より注連下ろしの神事を行いました。
神事が終ると、各町の若手らが清め祓った笹竹をもらい受け、各町に持ち帰り注連下ろしを行いました。
櫛田神社には、早朝から各町や参加者がこの二週間無事に奉納できるよう参拝が絶えません。
毎月初日の朔日詣りをする企業の方や、山笠が始まった事で参拝する一般の方も多く神社を訪れました。。
午前7時半から恵比須流の上竪町が遂行祓を受けました。
午前7時半から恵比須流の上竪町が遂行祓を受けました。
午前8時からは、西流の参加者が櫛田神社に集まり遂行祓を受けました。
午前8時からは、東流が飾り山笠の御神入れが行われ、阿部宮司が飾り山笠の表と見送りを浄め祓い、神を飾り山笠に込めます。
同時間に中洲流でも御神入れが行われ、飾り山笠の前に舁き山笠を据えて神事が行われました。
午前9時からは川端商店街にて、川端中央街と上川端通の2つの飾り山笠が御神入れの神事を執り行いました。
川端中央街は、午前9時ちょうどから神事を開始。飾り山笠の中に神を呼び込み御神体としての飾り山笠にしました。
雲一つない晴天という事で、上川端通の御神入れではアーケードの屋根を開け、”走る飾り山笠”の伸縮式矢切を最大限に伸ばした状態で神事が行われました。
上空では強い風が吹いているのか、二引の旗が大きくひらめいていました。
祝詞奏上を終えた後、飾り山笠の表と見送りが清め祓われます。見送りの『アニメ【推しの子】』を祓い清めた際、風で紙片で作られた切幣が大きく舞い飛びました。
神事を終えても、各町ではそれぞれ7月15日に向けての準備を行います。まずは夕刻に行われる当番町お汐井取り。博多の町が祭りモードに入りました。
※今回はここまで。7月1日夕刻に行われた当番町お汐井取りのレポートは、明日7月2日(水)に掲載する予定です。