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D&DEPARTMENT FUKUOKAが勉強会「わかりやすい博多祇園山笠」を開催しました

家具や日用品を販売するD&DEPARTMENT FUKUOKA(福岡市博多区博多駅前)が、5月21日(土)に「わかりやすい博多祇園山笠」という山笠の勉強会を開催しました。

D&DEPARTMENT FUKUOKAは、家具や日用品の販売、カフェの併設、そしてデザインを切り口とした観光ガイドも発行するロングライフデザインをテーマにしたお店なのですが、そんなお店が「博多祇園山笠」についてのイベントを行うという面白さ。そして、初心者向けの「山笠の勉強会」イベントの新鮮さを感じます。

そもそもD&DEPARTMENT FUKUOKAが、なぜ博多祇園山笠の勉強会を開催することになったのかというと、2015年、博多の店舗ならではの展示イベントとして山笠を紹介したいと考え、D&DEPARTMENT FUKUOKAの地域である東流の駅前の方に相談したところ「だったら、一度スタッフの男性が山笠に出てみては? そっちの方がよく分かってもらえると思うよ」と言われたのが始まり。
この言葉がきっかけで、男性スタッフ(東京出身)が急遽初めて山笠に出ることに。せっかくなので女性である阿部里奈店長もごりょんさん体験をしたそうで、山笠の魅力や面白さを知ったそうです。

また、追い山の日に店舗初のオールナイト営業をしたところ、大好評。
その中で、山笠を見たことがない若者や、久しぶりに見た年配の方などがたくさんいた事から、「もっとお祭りに親近感を」「山笠を知る機会や、接する機会を増やしたい」と考え、「d山笠部」を立ち上げ、今回の勉強会を開催することになりました。

5月21日(土)の勉強会には15名の参加申込みがあり、そのうち女性が12名と女性が多いのにびっくり。男性も「いつか山笠に参加してみたい」という熱い人が多く、男女問わず山笠を知りたいと思ってる方がたくさんいる事が分かります。

司会は、D&DEPARTMENT FUKUOKAの男性スタッフ松井さん。
松井さんは今年山笠に初参加。東京出身なので、もちろん山笠の事は博多に来るまで全く知りませんでした。
面接の時に「お祭りに参加することになりますがよろしいですか?」「締め込みできますか?」と聞かれ、よく分からず「はい」と答えた事で福岡店に採用されました。その後、山笠を調べてみて「大変な祭りに参加することになってしまった」と頭を抱えたとか。

今回のゲストは、東流から大久保酒店の森田さん(駅前)[右側]と中間さん(下東町)[左側]。
今年山笠初参加で山笠の事をよく知らない司会の松井さんが、お二人に質問しながら勉強していく、という形式でイベントは進行しました。

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イベントは「わかりやすい博多祇園山笠」というタイトルの通り、まずは「博多祇園山笠とは?」という所から始まり、行事の話、山笠見物のポイントなど、森田さんの軽妙なしゃべりと、中間さんの歴史考証の解説と交えながら展開。
「追い山の日の桟敷席券はなかなか手に入らないので、その時はテレビ中継を見てもらえれば」とざっくばらんな話に笑いが出ることも。

祝いめでたの解説の時は、森田さんと中間さんによる実演も行われました。

山笠の際に身につける衣装の解説では、手拭いの説明や、今はない「岡流」の長法被が披露されるなど、貴重な品物の紹介も。

そして、司会の松井さんが人生初の締め込みに挑戦。しかも参加者の前でライブ締め込みです。ライブで締め込みの様子が見られるのも滅多にないので、参加者も興味津々です。
締め込みは、まさに「締め込む」衣装。着衣のまま、しかも初めての締め込みということで、締め込みを手伝った森田さんは少し軽めに締め込みを行ったのですが、それでも松井さんにはなかなかの圧迫感を感じる様子。

最後、力強くぐいっと締め込こまれた瞬間、「あ゛っ!」と声にならない声を発した松井さんの姿に、会場から笑いが溢れました。

最後のセクションである「山笠の魅力・やりがいとは?」という質問に、中間さんは「歴史を知るともっと楽しい」「歴史をつないでいくことが大切」と語り、森田さんは「言葉にするのは難しいのだが」と前置きをしたうえで「『またやりたいな』と思うお祭り。これは参加しないと分からないものがある。それだけ山笠にはまっているんでしょうね」と魅力を語ってくれました。

最後に、もっと山笠の魅力を体験するための「d山笠部」の紹介が行われ、イベントは無事終了。

「イベントをやってよかった」と店長の阿部さん。阿部さんも昨年に東京から出てきた一人(しかも青森出身)。博多に来るまで全く「博多祇園山笠」を知らなかったそうですが、「参加してみて初めて分かる魅力」を体験した一人です。

「いい意味で『よく分からない』という所からスタートしたのがよかったのかも」と阿部さん。この勉強会が「山笠に接したり参加するきっかけの窓口になり、地域貢献につなげられたら」「このようなイベントを続けて行くことで、博多や山笠の未来に続くスペースになっていけたら」「山笠に興味がある方は、まずは楽しんで参加してもらえたらいいですね」と話していました。

「d SCHOOL わかりやすい博多祇園山笠」は、今週末5月28日(土)19:30からも開催予定です。山笠を知ったばかりの人、面白そうだなと思った人はぜひご参加ください。