小雨がしとしと一日中降る天気となった博多では、本日7月4日、今年の一番山笠 大黒流が、舁山の御神入れ神事を執り行いました。6月12日に小屋入り、6月27日に小屋掛けと行ってきた大黒流。7月に入って舁山を飾り付け、この日を迎えました。
御神入れの前に、大黒流は一昨日7月2日(金)に山小屋で棒締めを行いました。
山小屋はホテルオークラと博多リバレインに囲まれた場所なので、縄を叩くカンカンという木槌の音と男衆の「棒締めたー!」掛け声がよく響き渡ります。
6本の舁棒が取り付けられた山笠台に枝折という天板が載せられると、試し舁きに入ります。舁手は長法被に地下足袋を身につけ準備万端。今年初めて棒に肩を合わせる事で笑みがこぼれます。しかし、1分前の声が当たりに響くと、試し舁きとはいえ全員の顔に真剣な表情に。
太鼓の音と共に威勢の良い掛け声と「オイサ!」の声を響かせて、総務と取締を乗せた山笠台が、オークラとリバレインの間の通路を駆け抜けました。
棒締めが行われた翌日の7月3日(金)は、山笠台に今年の山笠人形が飾り付けられました。今年の標題は「降臨大黒天(こうりんだいこくてん)」。制作した人形師は宗田智幸人形師。流の名前の由来となった大黒様が今年の飾りです。
そして、本日7月4日(土)に御神入れの日を迎えました。
午前11時が御神入れの時間ですが、午前9時前より当番町の若手の方が御神入れの際に浄める道具を準備したり、棒鼻を丁寧に磨いて準備を行っていました。
午前11時直前。名誉の一番山という事でたくさんのメディアが取材に訪れていました。出来上がった今年の舁山を見て、総務や宗田人形師が各町の人たちと笑顔で人形の出来映えを語り合っています。
この日は、ブラジルのテレビ局クルーも御神入れの模様を取材していました。山笠にとても感心したようで「様々な職業の人たちが祭でひとつになる事にリスペクトを感じる」とコメントしていました。
午前11時、御神入れの神事が始まりました。
舁山が櫛田神社の神職によって祓い清められ、飾りから御神体へとなります。
祝詞奏上や玉串奉奠を行い、櫛田神社から奉納目録を渡されて、御神入れの神事は無事終了しました。
最後に御神酒が振る舞われ、御神入れの神事が行われ、無事舁山が完成した事と無事遂行を祝いました。
恵比須流が、本日7月4日に棒締めを行いました。
今年の山小屋は道路上に作られており、道に山小屋がある風景は壮観です。
棒締めが終わる頃になると、試し舁きに参加する他町の舁手も舁縄をもって続々と集まってきます。
棒締めが終わると、山笠台を山小屋前に出して試し舁きの準備です。総務が手一本を入れ、青信号になると同時に出来上がったばかりの山笠台が駆け出しました。
今日の試し舁きは、道幅が広い昭和通りを横切り明治通りの方まで走ると引き返えすルート。舁手は息を弾ませながら、今年最初の舁棒の感触を味わっていました。