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“博多きりえ”小西一珠喜さんの個展「博多祗園山笠きり絵」が始まりました

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博多のお土産やお店で見たことがある”博多きりえ“。この博多きりえを手掛ける芸術家 小西一珠喜(かずよし)さんの個展「博多祗園山笠きり絵」が、本日6月18日よりはかた伝統工芸館で始まりました。

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小西さんの個展は7年振りの開催。はかた伝統工芸館のイベントスペースには、小西さんの作品がたくさん展示されています。

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男衆の長法被、水法被の切り絵は、おそらく一度は見たことが多い方が多いのでは?

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小西さんが手掛ける山笠の切り絵は繊細かつ勇壮。
細かい手作業が生み出すその絵の力に引きつけられます。

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作品の大きさにもよりますが、山笠の写真を元に下絵を作り、その下絵からひとつの作品を切り抜くのに3日ほどかかるそうです。昨年黒田八虎の作品を制作したときは、登場人物一人につき1日のペースで作り上げたそうですが、それでも黒田長政も含め9人ですから時間が掛かります。
切り絵の素材も紙だけでなく、作品によって粘着シートを使ったりしているそうです。

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個人的にとても目を引いたのは「お汐井とりの祈り」という作品。
黒の紙で切り絵をした後、色の付いた台紙に貼り、その台紙をさらに切り抜くいています。黒の紙、色の付いた紙、一番下の紙の3つの層により、立体的な迫力ある作品となっています。

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山笠や博多の作品以外にも、龍や鳳凰などの作品も数多く展示されており、その雄大さと仕事の細かさに圧倒されます。(写真は「蒼天に飛ぶ鳳凰」)。
小西さんの切り絵の原点は、絵本「もちもちの木」の絵で有名なきりえ作家の滝平二郎さんと出会ってから。小西さんの作品集では、初めて制作した作品に滝平二郎さんの影響を感じる事が出来ます。

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会場ではポストカードやTシャツ、湯飲み、扇子、カレンダーなどの物販が。博多美人シリーズのハンカチなどが販売されてます。

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今回の個展では、茶山の美味しいパン屋さん「タンドルマン」とのコラボでパンに切り絵がデザインされた「山笠明太BREAD」も会場で販売されています(1個 500円<税込>)

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一年間に、山笠作品を5~6作品手掛ける小西さん。
今年も水法被手拭いのデザインを作成したのですが、締切りの1日前に土居流の当番町である中土居町の水法被が、数年前から絣(かすり)の水法被に変更された事を知ったそうで、締切り前日の夜に慌てて作り上げたそうです。

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博多きりえ作家として15年。
「世界一愛されるきり絵師」を目指して、海外でも幅広く活躍の場を広げている小西さんの7年振りの個展「博多祗園山笠きり絵」展、ぜひ足をお運び下さい。(6月23日まで)


 

小西一珠喜 「博多祇園山笠 きりえ」展 

■期間:2015年6月18日(木)~6月23日(火) 
■時間:10:00~18:00(入館は17:30まで) ※最終日は17:00まで
■場所:はかた伝統工芸館 1階 企画展示室  
■料金:入館無料