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博多祇園山笠用語辞典 YAMAKASA DICTIONARY

山笠ナビ博多祇園山笠用語辞典山笠トリビアやまかさのあるけんはかたたい

山笠のあるけん博多たい(やまかさのあるけんはかたたい)

「山笠」と「博多」をつなぐ大変有名なフレーズで、「博多があるから山笠ではない、山笠があるから博多である」という、博多っ子の山笠に対する愛情を力強く簡潔にまとめた、名フレーズである。

インターネットなどで山笠と博多の関係を問われると高い確率でこのフレーズが登場する。山笠を見たことがない人でもなぜか知っている有名なフレーズであるが、高確率で間違えている人が多いフレーズでもある。

出典元は「洋菓子の欧州」のCM

元々は「洋菓子の欧州」という会社が販売していた『伝統名菓 博多山笠』のCMで使用されたセリフである。
CMで綴られる全セリフは以下の通り。

# 博多には、安泰を祈る縁起担ぎやしきたりが、今も息づいている
# その中で生まれ育った博多っ子は、あけっぴろげで人がいい
# すこしばかり横行で祭り好き。
# 粒あんをフレッシュバターでくるんだ粋な味
# 伝統に生きる銘菓「博多山笠」
# 『山笠のあるけん博多たい!!』

2011年7月17日にオンエアされたFBS福岡放送「ナイトシャッフル」で、このCMの声の主を調査したところ、

  • CM製作は広告代理店は地元の西広が行った。
  • このキャッチコピーは、小倉出身のコピーライターの男性で、博多に対するあこがれや尊敬の思いを込めて作った。
  • セリフを言っていたのは、欧州を担当していた西広の営業の社員の男性。山笠を舁いている人ではない
  • ちょっと声が枯れていてイメージにぴったりの声の人だった。しかしもっと山笠の迫力を出すために、荒々しい声にするため階段を上り下りし、プロデューサーをおんぶしたりして収録に臨んだ(これについて長谷川法世さん曰く「博多の人ならもっと明るく山笠を語る」)。

・・・という事が判明した。

なお、「洋菓子の欧州」は1990年代に倒産しており、その後製造権利を買い取った「菓子処 欧池」は博多駅のデイトスで販売していたが、2009年頃に製造終了している。ゆえに、このCMはもう放送されていない。

「山笠の」と「山笠が」の間違い

SNS上では、でよく「山笠あるけん博多たい!」とツイートしている内容をしばしば見かけるのだが、正しくは「山笠あるけん博多たい」が正解で、「が」は間違いである。

意味的にも確かに「が」の方が通るため間違えやすいのもその理由だが、前述のCMにおいて「山笠のあるけん博多たい」の発音がガナリ声である上に、”山笠「の」「あ」るけん”がつながってなまって「山笠なぁるけん」と聞こえてしまうところから、「山笠が」と間違えて覚えてしまってる人が多いと推測される。

もう一度念を押して書いておくが、正しくは「山笠あるけん博多たい」である。お間違えのなく。

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