博多祇園山笠において、出発する際に発する勇壮な鬨の声。
手打ちを開始する時、お汐井取りに出発する時、舁き山笠を持ち上げる時など、男達は「ヤァー!」と声を入れてスタートする。
紙媒体などでは「ヤー!」というような表記で書かれる事が多いが、リアルな発音的にはィヤァァアアアァァァ!」が正しい。
博多祇園山笠の関連記念式典でも、式典の開始を告げる声として発する事が多い。
それだけ、勇壮かつ博多の山笠を代表する『音』であると認識されている。
福岡県出身者は、岡県では体育の授業で立ち上がったり、体操体形に開く時などに必ず「ヤー!」という声を上げる経験をしている人が多い。
この文化は福岡県を中心にしか見られない文化であることから、その発音から『博多祇園山笠が起源』という説が一般的に流布しており、また福岡で主に見られる文化という事もあってこの説がもっともらしく聞こえてしまうらしく、「小学校のヤー!の起源は山笠」とまるで正史として語られることが多いのだが
、それを裏付ける決定的な証拠は現時点では存在していない。
もう一度書いておくが、それを裏付ける決定的な証拠は、現時点では存在していない。
他の説としては『日独伊三国同盟結成時のドイツの教育理念の影響』説もある。
これは、ドイツ語では「ヤー」は「Yes」(=「Yes sir」の意味?)だという説もあるのだが、これもドイツ語説を裏付ける決定的な証拠は現時点では存在していない。
もう一度書いておくが、裏付ける決定的な証拠は、現時点では存在していない。
この件については長年の謎となっており、その昔テレビ番組でもこの起源解明に乗り出した事があったらしいが解決に至っていない。
もう一度書いておくが博多祇園山笠説、ドイツ語説を裏付ける決定的な証拠は現時点では存在していない。
一方で、九州一円の文化には「ハカタウツシ」と呼ばれるような博多を模範とした祭りやしきたりが伝播した形跡が多数残っているのだが、九州北部の地域でも「ヤー!」を言っていたという地域も存在している(ちなみに大分県宇佐市出身の筆者も「ヤー!」経験者)。
確認できているのは、長崎県、長崎県の五島、佐賀県の一部、宮崎県、関西の一部、愛知県東部、千葉県市原市などでも言っていたそうで、同じ九州でも、熊本では男子は「オー!」で女子は「ヤー!」と言っていた・・・という情報もある。
一方、福岡県と隣接する熊本県荒尾市では言ってなかった、とか、熊本県大牟田市は言っていたが玉名市は言っていなかった、福岡県でも北九州では言ってなかったらしい、山口県では言ってなかったが、兵庫県で言っていた・・・などなど、いろんな情報が出てくるのは実に興味深い所である。
2019年3月、開局50周年を迎えるFBS福岡放送が50周年記念キャッチコピーにこの掛け声を使用し話題となった。
天神駅に登場したFBSの垂れ幕ポスター。
— 山笠ナビ編集部 (@yamakasa_navi) March 26, 2019
福岡の人しかわからないネタ(笑)#fbs pic.twitter.com/gL508G1rdN