本日6月10日の早朝、櫛田神社に常設展示されている飾り山が、本年度の飾り山の準備のため山解きが行われました。
一年中飾り山が展示される櫛田神社に飾り山がないのはこの3週間だけ。櫛田神社の素山が一年ぶりに登場する事になります。
朝、8時半から山大工が集まりはじめ、準備を始めます。
この山解きを眺める人の中に、今年から櫛田神社の飾り山を担当する人形師・亀田均さんの姿も。
櫛田神社の飾り山は、(亀田さんが担当している)新天町の飾り山よりも大きいので、素山の大きさを確認しに来たとの事。
今年から櫛田神社の飾り山を担当する事について尋ねると
「そりゃあ、責任重大ですね(笑)。一年間の展示ですから、風雪や西日に耐えれるようにしっかり作り込んだりしないと。」
亀田さんは、弟子時代に櫛田神社の飾り山の制作加勢に入った事があるとの事。当時の櫛田神社の飾り山にはネットなどが張られていなかったため、
「鳩がフンを引っかけていたり、ネコが入り込んで子供を作ってたり・・・あの時はそれがすごく嫌だった(笑)」
と、昔を振り返りながら今の飾り山を眺めつつ、今年の飾り山のイメージを描いていました。
9時、山大工が飾りを外し始めます。
飾り山に登り、一つひとつ飾りを外していきます。
人形を除いた山の飾りが取り外された頃に、この飾り山を担当した田中勇さんが到着。人形の取り外しを始めます。
山笠人形を間近に見る事が滅多にないので、興味津々で人形をのぞき込む観光客や参拝客の姿も。
一年間の展示による汚れや痛みは、間近で見るとよく分かります。
11時50分、全ての飾りが山から下ろされ、素山状態となりました。
2011年から3年間、櫛田神社の見送りを担当した人形師・田中勇さんに、3年間を振り返って頂きました。
「面白い経験をさせて頂きました。それに尽きます。」
この後、一年間の埃と汚れを落とすために棒が洗われました。
櫛田神社の素山は、今月末に行われる2014年度の飾り付けを静かに待つ事になります。