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フィナーレ! 令和初の「追い山」が行われ、七流が無事奉納を行いました

今年最後の流舁きが終わり、博多の街には祭の前のひと時の静けさがやってきます。日付が変わるといよいよ追い山。暗くなると、静けさが次第に祭りの熱気と緊張感に変わっていきます。

中洲流では、追い山前の手入れが行われ、杉壁の杉の剪定やメンテナンスが行われていました。

午後9時、福岡市内に立てられていた飾り山が解かれ始めます。飾り山は追い山が始まる前に、櫛田神社の飾り山を除いた全ての飾り山が解かれます。

川端商店街内のぜんざい広場に一年間展示していた昨年の上川端通の飾り山が、解かれていきました。翌15日の追い山が終わると、今年走った飾り山の飾りがこちらに移設される事になります。
山笠見物に来ている通行人が、飾り山が解かれていく珍しい光景に誘われて、入り口から作業を見入る姿がたくさん見られました。

今年から場所が変わった博多リバレインの飾り山は午前0時より山解きが始まります。「今年『なんで場所変えたの?』という質問が多くて、皆さんの中でリバレインの飾り山って心に残ってるんだなと思いました」とのこと。このきらびらやかな姿は今年最後とだけあって、夜遅くに飾り山を訪れる人は名残惜しそうにその姿を楽しんでいました。

新天町の飾り山は午後11時にはすべて解かれており、山小屋解体の準備も進んでいました。

新天町に張り巡らされていた、山笠の提灯も14日まで。クレーン車を数台使った提灯撤去作業が、大急ぎで行われていました。

ソラリア、天神一丁目の飾り山も飾りが全て解かれ、あとは矢切と山笠台を残すだけとなっていました。

午前0時、日付が変わり15日に。川端商店街の川端中央街の飾り山は飾り山のライトが消され、山解きを開始。見物客が名残惜しそうに見守る中、次々と飾りが解かれていきました。

博多リバレインの飾り山も、午前0時より山解きが始まりました。手際よく飾りが外され、人形がトラックの中に運び込まれていきました。

櫛田神社では場所取り合戦が行われてますが、他の沿道ではまだいつもの夜の道の状態です。
しかし、日付が15日に変わったということで、各流は追い山に向けての準備が慌ただしくなります。

東流では、準備ができたことを知らせる行事「もーろーろー」が行われ、赤手拭いなどの舁き手が各町の詰所に準備ができたことを告げて回ります。

午前1時を過ぎると、いよいよ舁き山が櫛田神社付近に集結します。冷泉小学校跡地から冷泉公園横までずらりと一番山から七番山が山列入りを行っていきます。

東流は午前1時40分、応!という気合の声を上げて、冷泉公園横に向けて勢いよく出発しました。

今年は追い山が祝日開催のせいか、夜に参拝に来る人が多かった感があるのですが、山笠が動き始めるとさらに人数が増していきます。

午前2時になると、桟敷席の入り口がオープン。早くから入り口が空くのを待っていた人たちは、見やすく迫力ある姿見えるお気に入りの場所を、我先にへと押さえていき、あっという間に満員になっていきます。

そして、山列に入った七流の舁き山と、上川端通の走る飾り山は、郵送に掛かれるその時を静かに待ちます。

午前3時近くになると、各町の手打ちが始まり、賑やかにそして熱気が辺りに帯び始めます。

櫛田神社の桟敷席もほぼ埋まり、清道の中に参加者が入って、櫛田入りの際のチェックを入念に行っていきます。

清道前は一目櫛田入りを見ようと集まってきた人たちで、もう身動きの取れないぐらいの人垣ができています。そして午前3時半、アナウンス役の長岡アナウンサーが山笠の歴史を紹介する時間へと入ります。

次第に近づいてくる午前4時59分。刻一刻と時が刻まれるごとに、見物客で埋まった桟敷席と、参加者で埋まった清道が、緊張感にあふれた熱気とざわめきに包まれていきます。

午前4時55分。一番山笠 千代流の先走りの子供たちが拍手と手拍子の中清道に駆け込んできます。いよいよ2019年令和初の追い山が始まります。

午前4時59分。5秒前の合図に合わせ、太鼓の音が鳴り響き、一番山笠千代流が勢いよく清道内に駆け込んできました。

そして一番山笠だけに与えられた誉である「祝いめでた」を謳い上げ、鬨の声を上げ博多の街へ駆け出していきました。

千代流が出発してから、各流は5分おきに櫛田入りを行って出発。桟敷席の見物客から大喝さいを浴びます。

今年の櫛田入りで注目を集めた西流。今日もそのスピードは健在で、清道廻りの途中から「速い!」の言葉を発する人も。今日唯一の30秒台を叩き出し、観客の感嘆を集めました。

七流が出発した後は、八番山笠「走る飾り山」上川端通。巨体を揺らしスモークを吐きながら清道をぐるりと回り切ったその姿に、見物客はその巨体と人力で動いている信じがたい力のすごさに惜しみない拍手を送り続けました。

※今年の櫛田入りの様子※

上川端通は大博通りを縦断。その巨体で沿道の人の歓声を大いに浴びました。

博多の街を周りに周って、最後は決勝点(ゴール)となる須崎町へ。たくさんの見物客が沿道を埋め尽くしており、拍手と歓声で参加者の労をねぎらいました。

現在、石村萬盛堂さんは改装を行っているため、タイムの発表はプレハブの記録発表棟から例年通り行われ、タイムが出るたびに歓声があがり、たくさんの人が記念写真にそのタイムを収めていました。

そして七番山笠 西流がこの廻り止め看板を通過したことで、2019年の追い山神事は全ての流が無事滞りなく行うことができ、無事奉納と相成りました。

思いっきり盛り上がったらさっと終わって引きずらないが博多っ子。終わると同時に祭の片づけが始まります。各流は山笠人形をを取り外し洗い上げた舁き棒を櫛田神社にお返しするため、各流から舁き棒がどんどん運ばれてきます。

東流は、山笠人形御取り外した後は、総務のこの一年間の労をねぎらい、山ゆすりを行って感謝の意を表します。

しかし、祭りが終わると同時に、すでに動き出しています。

土居流の今年の当番町 行町は山笠飾りを山笠台から取り外して山笠台と舁き棒を洗った後、来年の当番町である大乗寺前町と下土居町にそのままの姿で運んできます。

行町は大乗寺前町と下土居町に目録を手渡し、手一本を入れて山笠台の引き渡しを行うのです。

山笠台を預かる大役を受けた大乗寺前町と下土居町。早速、棒から縄を外すところから、来年の山笠がスタートします。

土居流だけではありません。
各流において、次の町に山笠台と大任が引き継ぎがれたことで、すでに2020年の博多祇園山笠は始まったのです。
そう、今年の山笠が無事終わったことに安堵する時と、来年を見据えての決意する日が、7月15日なのです。

参加者の皆様、無事奉納おめでとうございます。