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雨の中、福岡部に山笠を舁き入れる「集団山見せ」が行われました

昨日の晴れた天気と打って変わって、雨の一日となった本日7月13日(土)。博多祇園山笠は山笠行事で唯一博多部(博多)から福岡部(天神)に舁き入れる人気の行事「集団山見せ」が行われ、天候が悪い中、たくさんの山笠ファンが沿道に詰めかけ福岡部への山笠舁き入れを楽しみました。

朝から降り続く雨は一向に止む気配がなく、お昼を過ぎたら雨脚が強くなるという展開に。晴れの日の集団山見せの時は、人気スポットである西大橋は早くからカメラマンが待っているのですが、午後2時になってもさすがにこの雨だとすぐには並びたくはない模様。近くのビルの軒先で雨脚が弱まるのを祈りながら、雨宿りをしています。

しかし、どんなに雨でも博多祇園山笠の行事は行われます。午後2時頃から、各流では出発の手打ちが行われ、雨の中山小屋まで走っていきます。

午後2時半になると、各流の舁き山が次々とスタート地点である呉服町の交差点に到着。呉服町交差点周辺の歩道は混雑状況になっていきます。

交通規制の時間に入るのはもう少し先。舁き山の横を連結バスが進んでいき、バスに乗っている人はずらりと並んだ舁き山を興味深そうに見ています。

集団山見せの台上がりは福岡の地名士が務める事になっており、一番山笠の千代流には、福岡市長の高島宗一郎氏、福岡県知事の小川洋氏が台上がり。各町の挨拶の手打ちを共に行いました

土居流の見送りには、実際に土居流にも参加している九州朝日放送の人気アナウンサー 沢田幸二さんが台上がり。博多祇園山笠振興会の表敬では「よろしくお願いします」と頭を下げて、共に手打ちを入れました。

中洲流の表には、実際に中洲流にも参加している「小松の親分さん」こと小松政夫さんが台上り。子供との記念写真撮影に応じていました。

午後3時に舁き出し30分前の花火が内絵あげられました。次第に辺りは慌ただしくなり、道も交通規制が入りました。集団山見せの時間が近づいてきます。

午後3時半前になると、あれだけ強く降っていた雨が次第に弱まってポツポツ状態に。沢山の見物客が沿道を埋め、今か今かと待っています。

午後3時半、博多祇園山笠讃合会による舁き出しの合図の花火が上がり、千代流の往路がスタート。博多部と福岡部をつなぐ西大橋を渡って、博多の祭りが福岡部へ舁き入れていきます。

5分おきに各流がスタートしていき、西大橋を渡って福岡市役所前を目指します。

全流が福岡部に渡り切ったら、今度は復路が始まります。舁き山は再び西大橋を渡り、博多部へ戻っていきます。

復路コースはは博多座前で終了。各舁き山は右折して冷泉公園横を通り、山小屋に戻っていきます。

しかし、この集団山見せの日のもう一つの目玉はここから。千代流・恵比須流・土居流・大黒流・西流の五流は、山小屋に戻る前に櫛田入りを行ってから戻っていくのです。これは予定された行事ではなく、また特別発表されているわけでもないイベントのですが、5つの流が櫛田入りを行ったうえ桟敷席は無料開放されているという事で人気となっていき、桟敷席は今日は追い山か追い山ならしか?!と思うぐらい満員状態。一昔前までは隠れた見どころだったのですが、今ではまったく隠れてない大人気イベントとなりました。

各流は櫛田入りを披露し山小屋に戻っていきました。

最後に櫛田入りを行ったのは七番山笠 西流。昨日の追い山ならしでは、1960年(昭和35年)以来の30秒台を切る記録を出したことで、今日の櫛田入りは注目を集めていました。西流はスムーズな櫛田入りを見せ、見物に来ていた山笠参加者が思わず「速い!」と声に出すほど、見事は櫛田入りを披露。桟敷席からは大きな拍手が送られました。