" />
兄頼朝と不仲となり追われる身となった義経は、弁慶らわずかな家来とともに、平泉へと向かいます。一行は山伏に返送して安宅の関を通過しようとします。
ところが関所を守る富樫左衞門のもとには義経たちが山伏に返送しているという情報がすでに届いていました。一行を怪しんだ富樫は「本物の山伏なら勧進帳を持っているはず。この場で読んでみろ」と命じます。そこで弁慶は、まっさらな巻物を勧進帳と見せかけて朗々と読み上げます。
いったんは本物の山伏一行だと信じた富樫ですが、強力に変装していた義経を番卒が見咎めます。弁慶は持っていた杖で義経を激しく叩きます。それをみた富樫は、弁慶の痛切な思いに共感して関所を通すのでした。
キャナルシティ博多では、今年2月急逝した十二代目市川団十郎丈を偲んで「勧進帳」を取り上げました。
[人形師:置鮎琢磨]
石から生まれた孫悟空は、たくさんの猿の子分を従えて、天界でやりたい放題の大暴れ。ついにはお釈迦さまから、大きな山の下敷きにされてしまいました。
それから500年は過ぎたある時、お釈迦さまが悟空のもとに降り立ち、「いつか現れる三蔵法師を助け、共に天竺へありがたいお経を取りに行くならば、罪を許す」とおっしゃいました。孫悟空は、同じように罰を受けていた豚の猪八戒、河童の沙悟浄らと三蔵法師を守りながら、凶悪な魔物を退治するなど、多くの苦労を乗り越えついに天竺に辿りつきました。お釈迦様も大変感心され、罪をお許しになりました。悪さをすると頭を締め付けた金の輪も悟空の頭からはいつの間にか消えていました。
[人形師:置鮎琢磨]