閻魔大王は言わずと知れた地獄の裁判官で、送られてきた死者の生前の罪を裁きます。その鋭い眼光はすべての罪を見通し、いかなるものもこの閻魔大王の目を欺くことは出来ません。
しかし、閻魔大王が地蔵菩薩の化身であることも忘れてはなりません。その世界を照らす眼光は、慈悲の光を湛えいつも私たちを見守っているののです。
「眼光」は文字通り目の光のこととですが、あらゆる真実を見通す力のことも意味します。「照破」とは、どこもかしこも照らしぬくこと。「四天下」とは、「須弥山(しゅみせん)の四方にある四大州(しだいしゅう)[南瞻部(なんせん)州・東勝身(とうしょうしん)州、西牛貨(さいごけ)州・北倶盧(ほっくる)州]」のことで、すべての世界の意味です。
[人形師:人形司武平]