神事を行う際に設営される神籬(祭壇)や注連下ろしの注連縄に付けられる紙垂(しで)。神道の祭祀で用いられる。
本来の御弊は、2本の紙垂を竹または木の幣串に挟んだ物を指すが、博多祇園山笠ではこの紙垂自体を「御弊」と呼ぶことが多い。
元々、神への捧げ物だったが、時が経つにつれて神が宿る依代と考えられるようになったと言われている。
注連下ろしの時、道を神域化するために御弊を挟み込んだ注連縄を渡した笹竹を、通りの出入り口の角に立てる。
同じような形に見えるが、実は表と裏の区別があり、右下の方に折られている側が表となる。つまり御幣の内側が神域となるわけである。そのため御幣を挟んだ注連縄は、御弊の表側を外界(外側)に向けて張られる。