山笠ニュース & レポート YAMAKASA NEWS & REPORT

山笠ナビ山笠ナビ通信山笠ニュース櫛田神社の飾り山笠に”神”が込められ、山笠開幕の準備が整いました

櫛田神社の飾り山笠に”神”が込められ、山笠開幕の準備が整いました

明日山笠の開幕を控えた博多。しかし、九州北部地方に線状降水帯が発生するほどの悪天候に見舞われ、激しい雨が断続的に降る一日となりました。それでも博多祇園山笠は雨が降ろうと始まります。櫛田神社には露店が入るテントが立ち並び、準備万端です。

6月最後の日は、櫛田神社では毎年水無月大祓祭(夏越大祓祭)と飾り山笠の御神入れが行われます。雨が降る中、各流の役員らが櫛田神社に集まります。

6月30日の大祓祭は、生活の中で知らず知らずに付いた罪や穢(けがれ)を祓い清めて、次の半年を無病息災に過ごせるよう願う神事です。参加者は水で手と口を洗って浄めます。

晴れている日であれば、境内で行っている行事ですが、今年は雨のため拝殿で行われ、山笠関係者の他にも一般の参拝客も拝殿に入りお祓いを受けました。拝殿で行うう大祓祭は2019年以来です。

神職が祓い言葉を奏上し、参加者は低頭してその祓い言葉を受けます。

参加者は式の最初に配られたを切幣を自分の身に振り、人形(ひとがた)と呼ばれる人の形をした紙の形代に息を吹きかけ、罪や穢を紙に移して、祓い落とします。

最後に神職が参加者を榊で作った大幣で祓い清めた後、その大幣と集めた人型を断ち切り、浜宮まで持って行き祓い清めました。

大祓祭が終わると、山笠関係者は飾り山笠の前に移動し飾り山笠の御神入れを行いました。今日は雨のため、今年はテントの下での御神入れ神事となりました。

神職が各流・各飾り山笠の総務らを祓い清め、祝詞を奏上します。

テントのスペースが狭いため、入りきれない人たちは桟敷席で神事に参加しました。

阿部宮司が飾り山笠の表と見送りを祓い清め、神を飾り山笠の中に込めました。これで飾り山笠は”巨大な飾り”から”奉納物としての山笠”と変わりました。

最後に、武田忠也振興会会長が玉串を捧げ、4年ぶりの通常開催の無事遂行と無事奉納を祈願しました。

神事後、櫛田神社から奉納目録が手渡され、最後に恒例の記念写真の撮影。奇跡的にこの時間帯は雨が止み、皆笑顔で写真に納まりました。

神事後は、振興会役員が冷泉公園に出向き「提灯の点灯式」を行いました。祝いめでたを歌い、会長がスイッチを入れ、土居通りに下げられた提灯が点灯。祭りのスタートを告げる灯りがともされました。

いよいよ明日は山笠開幕。大雨であっても雷雨であっても博多に夏の祭りがやってきます。