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飾り山笠の飾り付け作業が急ピッチで進められています

いよいよあと5日で令和5年度の山笠が始まります。博多の町は山笠の準備に大忙し。櫛田神社のへいには奉賛雪洞が付けられ、山笠の装いになりました。

清道の中も提灯が飾られ、太鼓台と山留櫓も建設完了。櫛田神社の山笠準備も大詰めとなっています。

櫛田会館の1階の休憩所にはミニ飾り山笠が飾られ、博多の文化を感じることができる要素がまた一つ増えました。

今年は明治通り沿いに山小屋を構える流が多く、その一つである大黒流の山小屋が博多リバレイン前に建てられました。この場所は2018年まで博多リバレインが飾り山笠の山小屋を建てていた場所で、久しぶりにこの場所に山小屋がある風景が戻ってきました。この風景を見て「懐かしいですね、という人がたくさんいてくれて本当に嬉しいですね」と博多リバレイン関係者は笑顔で話してくれました。

市内の各所では、7月1日から一般公開が始まる飾り山笠の飾り付けが急ピッチで行われ、各飾り山笠で人形師が飾り付けを行っています。昨日6月27日(火)は博多リバレインの飾り付けが行われました。

27日に博多駅で起きた飾り付け作業中のアクシデントを受け、飾り付け作業に入る前のあいさつで、総務が安全対策の徹底について話しました。安全対策として「山大工はハーネスとヘルメット着用」「流の者はヘルメット着用のうえ、高さ6.5メートル以上は登らない」「全員安全確認を行い、絶対に無理はしない」などの通達が行われました。

博多リバレインの飾りを担当する生野人形師は、運び込まれた人形からビニールを外し、人形の背中や腕に針金を結び、細かなパーツをはめ込んでいき、飾り付ける準備を行います。

飾り付けはよいテンポで進み、生野人形師の指示に合わせ、矢切(山笠の骨組み)の中に入った山大工らがその指示に合わせて次々と飾りを取り付けて行きました。

本日6月28日(水)は、中洲流が飾り付け初日を迎えました。

飾り付けの準備が行われた早朝8時は、時折大粒の雨が落ちてくるような雨天とういう飾り付けには向かない悪天候。山小屋前に建てたテントの下で、飾りを広げながら、流の男たちや人形師、山大工らが、窮屈になりながら、準備に追われました。

スペースが足らなくなるので、急遽テントをもう一基追加して設営。若手らが総出で準備を盛り立てていきます。

午前9時、総務が飾りつけを行う人形師にあいさつを行い手打ちを行った後、飾り付けに参加する男たちが集められ、「ヘルメット必須」「若手は6.5メートル以上登ってはいけない」などの、注意事項や伝達事項が説明され、安全対策を全員で確認しました。

雨音の下、次々と飾りが上げられていき、人形師は角度や位置を確認しながら、飾りを付ける場所を指示していきます。

この日、中村信喬人形師の名代として中村弘峰人形師が飾り付けを担当。父が描いた下絵を手にして、飾り付けの予想図を脳内に描きながら完成のイメージを確認していました。

また、東流の飾り山笠も本日より飾り付けが始まり、早朝から集まった人形師、山大工、流の男たちは、白水人形師の指示に合わせて手際よく飾り付けを行っていきました。

東流の飾り山笠は山小屋がないので、安全対策として足場を山笠の横に組み上げ、その足場を使いながら作業を行いました。

午前中のうちに大きい人形を上げえた東流は、午後に入ると細かい飾り付けを行いました。山大工は白水人形師の的確な指示のもと、飾りを次々と取り付けて行きました。

博多リバレイン、中洲流、東流以外でも、飾り山笠の飾り付けが急ピッチで進んでいます。

十三代目 市川團十郎さんが自身がモデルになった飾り山笠について「大変光栄なこと」と語りました。

昨日27日に、櫛田神社の櫛田会館にて、9月に博多座襲名披露公演を行う歌舞伎の十三代目・市川團十郎さんがインタビューに答え、自身がモデルになった櫛田神社・上川端通の飾り山笠について「この土地において山笠は特別なお祭りである、ということはよく理解しています。福岡の皆さまが愛している山笠で歌舞伎十八番のものがデザインにされる事は大変光栄なことでありがたいなと思っています」と語りました。