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櫛田神社の飾り山笠の飾り付けが始まりました

7月1日(土)の山笠開幕に先駆けて、本日6月24日(金)より櫛田神社の飾り山笠の飾り付けが始まりました。
今年より三年間、櫛田神社の飾り山笠は人形司武平人形師と小嶋慎人形師が担当。
今日の飾り付けは、先陣を切って表側の武平人形師が行います。

人形師と山大工らは早朝から櫛田神社に集合。桟敷席の工事は継続中で、う席の二階席を建築中です。

今日は、桟敷席の案内板の準備も行われ、飾り山笠前に最初の案内地図が掲げられました。

人形師と山大工らは早朝から櫛田神社に集合。人形や飾りを載せたトラックが櫛田神社に到着すると、全員で飾りを一つ一つ飾り山笠前まで運び入れていきます。

飾りを運び入れると、さっそく飾り付けの準備に。人形師は人形の背中に針金を通し、山大工は屋形の飾りに跳木と呼ばれる支柱を取り付けていきます。
準備が終わり、山大工が矢切に登るといよいよ飾り付けが始まります。令和五年度最初の飾り山笠の飾り付けです。

山大工が矢切に登ると、飾り付けが開始。まずは天辺に飾る三神の額(天神:てんしん)を一番上まで引き上げ、取り付けます。

飾り付けはまずは上の方から大きい飾りを取り付けるのが定石。次々と大き目の飾りが引き上げられ、場所を確定して固定されていきます。

人形師は、山大工のアドバイスや現状報告を加味しながら、自分のイメージした飾りになるよう矢切の上の山大工らに大きな声で指示を出していきます。

いよいよ、最初の人形が飾り山笠の上に引き上げられます。壊れやすい部品もあるので慎重に引き上げられます。

「もうちょい”岡”側に。もうちょい!・・・はい、OK。そこで決めようか!」

人形師は、山笠の飾り付けで方向を意味する独特の符丁である”浜(=海側)”や”岡(=駅側)”という言葉を使って山大工に指示。角度や位置を細かく指定していきます。

手伝いに入っている若手の人形師らとのイメージのすり合わせも大事です。下絵と現在出来上がっている飾りの位置を確認しながらの作業です。

時には、一旦据えた飾りでも、イメージに合わなくて前後を入れ替えてみるという臨機応変の指示も出るなど、人形師は細心の注意と感性を払って飾り付けを進めていきます。

「もうすこし角度を変えれんかな! 手前側に倒す感じで! こんな感じ!」

と、手にした下絵を使って角度のイメージを伝えることも。

参拝客も飾り付けの様子に興味津々。新しい飾りが次々と上がっていく様子をカメラに収めたりしていました。

今年の櫛田神社の表標題は、歌舞伎の人気演目である「歌舞伎十八番暫」。長い袴姿の人形が多いため、人形師からは袴のすその位置や角度、隙間の間隔など細かい指示が飛び、若手人形師が調整を行っていきます。

いよいよ主役の鎌倉権五郎景政の人形が引き上げられる時が来ました。人形師が扇子や刀などの装飾品を取り付け、山笠に引き上げられます。

上がった人形の位置を少し距離を取って確認する人形師。飾り付けはまだまだ始まったばかり。
表の飾り付けは本日一杯行われ、明日24日(土)は見送り側の飾り付けが行われます。