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石村萬盛堂の新本店が7/30(金)オープン! 気になる”あの場所”はどんな感じ・・・?

創業115周年を迎えた石村萬盛堂が、令和3年7月30日に本店をリニューアルオープンいたします。
「変えるけど変えなかった」石村萬盛堂が、山笠の象徴的な須崎の街角に再び戻ってきます。

7月22日(木)に櫛田神社のお祓いを受けた新店舗。山笠ファンが気になる”あの場所”を取材させてもらいました。

新店舗は、「無邪気な間」と名付けられた販売スペースと、「TSURUNOKO STAND」という店内工房&イートインで構成されています。リニューアルした店舗は、木造りを前面に出したシンプルで落ち着いたデザイン。イートインではこの新店舗だけ食べる事の出来る作り立てほやほやのマシュマロを使った「つるのこのこ」と、博多の老舗「光安青霞茶舗」のお茶をご飲食できます。

「無邪気な間」には、販売されているお菓子と共に、お菓子の解説や、博多の歴史、地域の歴史、石村萬盛堂の歴史にまつわるアイテムが展示された「博多の文化」をまとめたスペースとなっており、お菓子を手に取るのも忘れそうな空間になっています。

こちらは博多祇園山笠に使用される鉄砲やお汐井枡などの道具が展示。中村弘峰人形師が制作した博多人形スニーカーも展示されています。

こちらは博多松囃子。恵比須流、大黒流、福神流の縁起物(差し物)がセットになって展示されています。

店舗のあちらこちらには、日本最初の禅寺である聖福寺(博多区御供所)の仙厓和尚が残したユーモラスな味わいのある絵や書が。その愛らしい子供の絵はリニューアルオープンのキービジュアルとしても採用されており、愛称「ぷりちゃん」が入り口にてお客様をお出迎えする趣向となっています。(福岡市美術館には先代が収集した仙厓和尚の作品が「石村コレクション」として所蔵されています)。

また、石村萬盛堂の歴史を語る数々のお菓子を生み出してきた道具も展示。「1945年の博多大空襲で博多の貴重な資料や道具はほとんど焼けちゃってるので、それ以降の物が多いんですが」との事ですが、石村萬盛堂の歴史とお菓子が、博多の歴史と文化に一本につながる空間として、お菓子を選びながらその壮大な一本の線を楽しむ空間となっています。

そして、山笠ファンとしては、やはり気になるのは「追い山の全コースタイムの掲示」ではないでしょうか。
石村萬盛堂は山笠の廻り止の横に位置しており、長らく追い山のタイム計測所として利用されてきました。新店舗でもそのタイム計測をこれまでと変わらない位置で行えるよう設計されています。

7月22日(木)には、櫛田神社の方々に新しいタイム計測場所を確認してもらった様子がツイートされています。

タイム計測場所は店内に特設されたスペースで行われる予定で、追い山の日のみ道路に面した窓が開けられ、スライドする床が展開。張り出したスペースの手すりにタイムが書き込まれた板が掛けられる”仕組み”となっています。「今までと同じように」という事で、この特設スペースのタイム掲示場所は、2階から出していた時と同じ高さで作られているという徹底ぶりです。

そもそも、リニューアルする事となり店舗の面積が決まった後、何よりまず話し合ったのはこの「タイム計測場所をどうするか」、だったそうで、この事が決定しない限り新店舗のレイアウトが出来ない、と真っ先に話し合った場所だったそうです。神様(=山笠)を見下ろすわけにはいかないからどうしたらいいか、という難問もありましたが、床をスライドさせる工法があるという事が分かり、今回のタイム掲示場所の仕様が採用されたそうです。

この場所は、追い山の日に関係者のみしか上がれない特別な場所で、364日は誰も上がることはできません。この場所に登るには脇に備え付けられている専用のハシゴを使って上がる事になります。梯子の横にはこの場所がどういう場所なのか、を説明した博多祇園山笠の説明パネルも一緒に展示されています。

「せっかくだからハシゴをかけてみましょうか?」と、石村慎悟副社長が壁からハシゴを外して掛けてくれました。この梯子の先こそが、山笠が潜り抜ける瞬間を見渡せる光景の場所です。「これを見たら、来年こそこの光景を見たいですよね・・・!」

この石村萬盛堂新店舗は、令和3年7月30日(金)にリニューアルオープン。7月30日8の開店前午前8時から、オープンの祝いとして博多の風景の一つである昔ながらの「博多もちつき」が、三味線や太鼓のお囃子に乗って行われます。(搗いた餅は櫛田神社に奉納される予定です)

また、石村萬盛堂新本店の2階は「エスペリアホテル福岡中洲」が入っっており、8月2日(火)より営業開始。グランドオープンを迎えます。

エスペリアホテル福岡中洲は、博多の総鎮守「櫛田神社」、九州最大の繁華街「中洲」、トレンドを発信する「天神」、博多のウォーターフロント「博多港」など、博多の主要地域に囲まれており、どのエリアへも好アクセスで、観光・アクティビティに最適なロケーションのホテルとなっています。何より「博多祇園山笠」追い山廻り止めに位置するという点は山笠ファンとしてはまさに「ラグジュアリー」の一言に尽き、一度は「7/14から泊まりたいホテル」といってもいいでしょう。

客室は落ち着きのある設えが心安らぐ全7タイプ。フロアには山笠関連用品が展示してあり、宿泊客は博多の空気を感じる事ができます。

そして、各階エレベーター前のフロアには、各流の法被のデザインが描かれたスクリーンが宿泊客を出迎えてくれます。

客室フロアは全部で7つ。7フロア=七流をイメージした設定となっており、山笠ファンの琴線をくすぐる演出で、宿泊客をおもてなしいたします。