フランスの映像チームAccent Studioが2019年に土居流に密着して撮影した博多祇園山笠のドキュメンタリー作品がついに完成。昨日7月15日追い山の日に、最終話となる第3話がYouTubeにて公開となりました。
このムービーは、2016年から日本に在住し2019年から大名でフォトスタジオを経営しているフリチュ・ウィリアムさんが、観客として追い山を見て山笠のファンになり、2018年に撮った山笠の写真が2019年フリーペーパーの「FUKUOKA NOW」の表紙になったことをきっかけに、山笠の魅力を色んな人に伝えたいと思って撮影した作品です。
土居流の協力のもと、「海外の人から見た博多祇園山笠」という新しい目線で、山笠の歴史や伝統・文化、不思議と驚きと興奮に満ちたな山笠の光景が三部作に渡って紹介されています。このムービーは日本語字幕・英語字幕にも対応しており、国内外に向けて博多祇園山笠の魅力を発信する素晴らしい作品として話題になっています。
第1話は博多祇園山笠の始まりや基礎知識など、第2話は棒締め・お汐井取り・追善山、第3話は追い山馴らしから追い山までが紹介されています。
この撮影で大変だったのは、とにかく移動。初日から追い山までの期間ずっと中心で取材していたのはウィリアムさんだけ。しかも、ずっとカメラを背負って山笠に合わせて移動しなするのが大変だったようで「一人で自分だけの小さな山を担いでいたかのようだ(笑)」。
撮影だけでなく編集も大変だったようで、編集者のタヒナ・ミラさんは、ウィリアムさんが撮った膨大なの映像をどういう形にしようかと試行錯誤し、3パートのドキュメンタリーにすることが決まったのは2021年になってからだそうです。
ウィリアムさんとミラさんに、撮影を終えて改めて感じる「山笠の魅力」について聞いたところ、「山笠に参加する方々は山笠に人生を尽くしているところが素晴らしいと思っています。私たちは、地元から出たり、小さいことからずっとやっていた活動が特になかったので、長年何かを続ける力に憧れています。しかも、ただ単に親から引き継いだ事業をそのまま浅く保守するだけではなく、親と同じぐらい全力を尽くし山笠を進歩させようとするところに感動しました。」と話してくれました。
撮影から2年経ちついに公開されたこのドキュメンタリー。しかし、撮影してから「山笠がない夏」が2年続くことになってしまいました。
当初の「山笠の魅力を色んな人に伝えたい」との思いに加え、この2年間、せっかく日本・福岡に来ているのにお祭が見れない留学生たちのため、そして日本旅行が出来ない外国人の方々のためにも、という気持ちも込めたこの作品。
「現在視聴者は日本の方が多いですが、このムービーを世界、特に地元のフランスに広めて、日本・福岡の魅力を見せたいと思っています。海外で福岡を紹介する機会があれば、このドキュメンタリーを上映したいですね。いつかこのムービーをきっかけに、フランスに福岡の紹介したいと思っている人と出会えてコラボできたら。」
監督・原作 | William Fritsch (フリチュ・ウィリアム) |
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編集 | Mirah Tahina (タヒナ・ミラ) |
カメラ |
William Fritsch Nigel Paquin Serina Togawa Jules Coussement Orion Martinez |
ナレーション | Tim Plewman |
翻訳 | 大森 咲季 (日本語) Noro Randria (英語) |
インタビュー |
井野 和人 中村 弘峰 根本 徳明 長岡 周一 |
スペシャルサンクス |
土居流・行町・濱小路の皆様 櫛田神社 承天寺 博多祇園山笠情報ポータルサイト山笠ナビ |
制作 | Accent Studio |