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山笠がない”7月1日”がやってきました【2020/7/1レポート】※追加あり

7月1日になりました。山笠のない7月が始まりました。

今年は山笠が行われないため、飾り山も櫛田神社以外は建たず、全流・全飾り山において例年のような神事は行われません。
それでも、博多の人達は今年も山笠があるかのように、各町において地域を清め祓う準備を早朝より始めました。
各町の辻々には、注連縄を張った笹竹が掛けられ、榊が飾られ、静かに博多の町が祓い清めていきました。
※町名表記は公式ガイドブックの「七流地図」の表記に沿わせていただきました。
※もし写真と町名が異なる場合は、大変お手数でございますが、こちらのフォームからご連絡ください。

官内町

石堂橋(官内町)

上竪町

下竪町

下金屋町

横町

横町では、早朝から男たちが集まり、各家の玄関に掛けられる注連縄や辻々に飾る榊のが作られました。

奈良屋町一区

追い山馴らしの廻り止めとなる奈良屋ビル前にも注連縄が掛けられていました。しかし今年はここには「廻り止め」の幕が掛かることはありません。

大乗寺前町

冷泉町三区

対馬小路一区

対馬小路一区(つノ一)は、午前8時より注連下ろしの神事を執り行いました。椅子の間を広く取り、参加者も減らしての神事となります。

神事前に参加者の手をアルコール消毒が行われ、対策は十分に行います。

午前8時、祭壇と櫛田神社の方向に拝礼し、注連下ろしの神事が始まりました。

参加者と注連下ろしで掛けられる笹竹と注連縄が、櫛田神社の神職によって祓われました。

西流

西流は人数を極力減らしたうえで、例年行っている祈願祭を櫛田神社の拝殿にて執り行いました。

中竪町

中竪町は午前八時半過ぎより、辻祈祷の神事を行いました。

西方寺前町

西方寺前町は、午前10時より辻祈祷を行いました。

町の出入り口となる境界線に清め祓いを行い、町の神域化を行いました。

祇園饅頭の販売が始まりました

山笠期間しか販売しない祇園饅頭の販売が本日より開始。現在土居通りの仮店舗で営業中の石村萬盛堂さんでは、店頭にて祇園饅頭の販売を行っていました。今年は櫛田神社の表と見送りの下絵を使った2種類の包み紙の2種類が販売されており、どちらを買おうか迷っている人の姿も見られました。

櫛田神社

午前8時過ぎより、櫛田神社の清道では、東流の下東町が清道の旗を旗竿に掛ける作業を行いました。
清道旗は、江戸時代末期の嘉永元年(1848年)に下東町が旋回点を明確するために旗を立てる事を提唱した事から立てられるようになったという史実があり、それ以来下東町が旗を管理して山笠開催に合わせて清道旗を設置しています。

旗竿に飾りを竹を取り付けて、いよいよ掲揚へ。支点となる旗竿の端を玉垣に添え足で抑えこんで固定します。

深紅の清道旗が男たちの手で持ち上げられて清道に立ちました。

今年の7月1日は悔しいほどの晴天。青空に向かって清道の旗がはためいていました。

山笠が始まるはずの7月1日ということで、櫛田神社には早朝から多くの人が参拝に訪れれていました。山笠の人達だけじゃない、博多に住む人達にとっても「7月1日」がどれだけ大きな日なのか、を改めて感じます。

7月1日を迎え、今年唯一の飾り山も一般公開されました。今年の標題は、表が中村信喬人形師による「清正公虎退治誉(せいしょうこうとらたいじのほまれ)」、見送りは中村弘峰人形師が担当する「桃太郎鬼退治誉(ももたろうおにたいじのほまれ)」です。

早朝から数多くのメディアが取材に訪れ、参拝に訪れた人達も今年の飾り山を見て感嘆の声を上げて笑顔を浮かべていました。

※19:00追加

例年だと夕方には当番町お汐井取りが行われますが、目的地となる筥崎のお汐井浜には水法被姿の男たちの姿は今年はありません。

しかし、自らのの意思で石堂橋からお汐井道を走り「お汐井ランニング」を行う男たちの姿が。

人気のないお汐井浜で夕日に向かって拝礼した後、お汐井を浜から集め持ち帰って行きました。

(写真提供:サポートスタッフ M_Film