2019年7月1日。遂に新元号初の博多祇園山笠が開幕しました。早朝より山笠開幕を告げる辻祈祷や注連下ろし、御神入れが行われ、飾り山が一般公開されました。心配されていた天気は午前中は何とか持ちこたえててくれたものの、夕方からの当番町お汐井取りでは小雨が降りしきる天候となり、参加者はずぶ濡れになりながらお汐井道を走り切りました。
山笠開幕の日を迎えた博多の一日の様子を、駆け足ですがまとめてお伝えします。
7月1日午前5時。櫛田神社の周りですが、さすがにまだ人気はほとんどありません。心配された天気も何とか持ってくれたようです。
昨日御神入れを行った櫛田神社の飾り山の幕が外され、いち早く一般公開となりました。この写真がおそらく最速の一般公開の写真となります。
早朝より辻祈祷を行う恵比須流の各町は、辻祈祷に備えて詰所の周りを掃除してまわります。
山笠開幕を迎えた本日7月1日(月)の最初の行事は、午前5時半より恵比須流 中竪町が辻祈祷を行い、山笠開幕の数々の行事のスタートを切りました。
祝詞奏上が行われた後、中堅町の道の出入り口(辻)を神職が祓い清めて回りました。
西流の冷泉五区は午前6時より辻祈祷を執り行いました。
大黒流は、午前6時より注連下ろしを執り行いました。このように同時間帯に各地で様々な神事が行われ、山笠のスタートを切っていきます。
山小屋が建つ当番町の辻を祓い清めた後、山小屋に供えた笹竹を祓い清めます。
最後に玉串奉奠を行い、祭壇そして櫛田神社の方向に一礼して、神事は終了しました。
神事が終わると、祓い清められた笹竹を大黒流の各町が受け取り、自分の町に戻って各辻に注連縄を掛けた笹竹を掛けます。
この時間になると、追い山ならしの決勝点の幕が奈良屋ビルに掛けられ、2週間行われる山笠神事の準備が初日から着々と進められていきます。
午前7時、東流は山小屋前にて注連下ろしを執り行いました。
バス待ちする人たちも、長法被姿の男衆の神事に興味深く見ています。
神事が終わると、各町がやってきて祓い清めた笹竹を持ち帰っていきました。
注連下ろしを終えた東流れは、祭壇を飾り山に移し御神入れを行いました。今年は場所を変えての最初の飾り山となります。
飾り山周辺はスペースが狭いうえ、通勤ラッシュの時間と重なり混雑するため、入りきれない人たちは道を隔てた山小屋前で神事に参加します。
山小屋が無くなったことで今年から四面飾りとなるので、今までは山小屋の壁で見えなかった横にも飾りが施されました。
上川端通は、午前9時より御神入れを執り行いました。今年の総務宅前に飾り山を据えるという事で、今年の御神入れ神事は、アーケードの櫛田神社側に据えられての開催となりました。
天気も何とか持ったので、アーケードの天井を開けて三段目と二引の旗も伸ばし、完全な姿での御神入れを行うことができました。
神事が次々と行われていく博多の街。各町も各辻に笹竹などを掛けて回ります。
午前10時になると人通りも多くなり、飾り山前には公開されたばかりの飾り山をさっそく楽しむ人達でにぎわいました。
午前中は何とか持っていた天気でしたが、午後に入るとポツリポツリと雨が降り始め、夕方前になると小雨に。それでも山笠行事は執り行われます。当番町お汐井取りが夕方より行われました。お汐井取りとは山笠の安全を祈願するために筥崎浜まで走って向かう行事です。
集合時間になると、各町が総務前に並び、挨拶の手打ちを行って、スタート地点となる石堂橋へ出発します。
スタート地点の石堂橋に、各流が集まってきます。まずは一番山笠を務める千代流が到着。
参加者が多い千代流。石堂橋に並びきれない人たちは、スタートしてすぐの道筋に並び、スタートの合流を待ちます。
午後5時半、石堂橋を千代流が出発。お汐井道を走り、一路筥崎浜に向かいます。
二番山笠 恵比須流は出発前に手打ちを入れて出発。
以降、次々と5分おきに各流が石堂橋を出発していきます。
スタートして約20分後、千代流が東区の筥崎浜に到着。降りしきる雨の中走ってきたので、汗と雨で全身ずぶ濡れになっていますが、威勢のいい「オッショイ」の掛け声を上げて浜へ向かいます。浜に到着した参加者は、無事安全遂行を祈願し、清めの砂を持ち帰ります。
千代流到着後、各流も次々到着。手を打ち、海に向かって無事奉納を祈願します。
筥崎浜で祈願し、お祓いを受けた参加者は、来た道を再び走って戻っていきます。行く先は博多の総鎮守・櫛田神社です。
櫛田神社に走って帰ってきた参加者は、櫛田の神に無事奉納を祈願しお祓いを受け、再び走って自分たちの町に帰っていきました。