6月8日(土)・9日(日)は、福岡ドーム横のヒルトン福岡シーホークにおいて「G20福岡 財務大臣・中央銀行総裁会議」が開催されます。
この会議には世界各国のVIPや政府関係者ら1000人以上が参加する過去最大級の国際会議であり、「ようこそ福岡」へのメイン会場に山笠の舁き山を会場に展示してされる事が発表されています。
そのG20福岡の開催を今週末に控え、昨夜6月4日(火)深夜にかけて、ヒルトン福岡シーホークへの舁き山の設置作業が行われました。
6月4日(火)午後11時半過ぎ。ヒルトン福岡の4階エントランスに、舁き山のうちの1基、千代流の舁き山が到着しました。
そして、間を開けずに中洲流の舁き山も到着。雨予報も出ていた福岡でしたが何とか天気も持ちこたえてくれました。
ここで千代流の舁き山は1階の方のエントランスへ再び移動。4階の会場に中洲流の舁き山が、1階のロビーに千代流の舁き山が設置される、という事のようです。
ここからは、まず中洲流の舁き山を追っていきます。
到着するとトラックに掛けられたシートやロープが取り払われ、半雄準備へ。今回は中洲流の有志が設営に参加してしており、こんな遅い時間に長法被姿の中洲流の人たちを見て、今から何があるのかとビックリする人たちも。
ここからは、まず中洲流の舁き山を追っていきます。
到着するとトラックに掛けられたシートやロープが取り払われ、半雄準備へ。今回は中洲流の有志が設営に参加してしており、こんな遅い時間に長法被姿の中洲流の人たちを見て、今から何があるのかとビックリする人たちも。
まずは人形を入り口前に。今回設置されるのは、2017年の一番山笠の時に使われた標題「一喝百雷如(いっかつひゃくらいのごとし)」の人形です。山笠が終わった後、警固神社にて展示されていたものをお借りして今回の展示となりました。エントランスと比べて、この大きさ。宿泊客も突然現れた迫力ある巨大な人形に、思わず写真へ納める人たちも。
今回設置されるのは、ヒルトン福岡シーホークの4階にあるブラッセリー&ラウンジ シアラ。天井まで高さ40メートルもある斬新な大きな空間で、右奥にはチャペルもあります。今回はこのチャペル横のスペースに中洲流の舁き山が設置されます。
まずは最初の難関といえる、人形を玄関から搬入する作業。搬入前に、気を付けること移動コースについての説明が行われます。
人形の錫杖をまず通し、そして向きを傾けつつ玄関は通過。ラウンジの入り口は低いので、あまり持ち上げずにゆっくりと進んでいきます。
きれいに並べられたテーブルと椅子を脇に寄せて道を作り、巨大な人形が「よいよい」の掛け声と共にゆっくりラウンジ内を進みます。巨大な人形なのでラウンジ内の設備品に当たらないよう細心の注意を払いつつ進んでいきます。
人が2人しか通れないようなミニ階段もあったりするので、中洲流の人たちは高々と持ち上げるなど、運ぶだけでも一苦労です。
チャペルのある場所はちょっとしたステージのような感じになっているため、みんなで担ぎ上げて引き上げます。
小さい飾りなどはチャペルを通って搬入され、さっそく飾り付けの準備へ。杉壁の組み立てや飾りを固定させる跳木の準備などが行われます。この時点で日付は変わっており、6月5日の午前0時半頃。少しずつですが終わりが見えてきました。
今回の飾りのこだわりは、この二引の旗。躍動感のある姿を見てもらいたいと、はためく二引の旗を鉄板で作成。ガス管を支柱にして飾りに使用されます。
「おー! 風もないのに二引がはためいとる」「この二引を魅せるために飾ったようなものやな」など、無風なのにはためく二引を見て、その出来具合に中洲流の人たちも笑顔で大満足のようです。
細かい飾りを取り付けたら、最後の大仕事は人形を台座の上に引き上げる作業。飾りを付けてさらに重くなった人形を、足場が少ない場所で引き上げるため、緊張感が走ります。呼吸を整えて高く持ち上げて、無事台座へ設置できました。
最後は台座に幕を掛け、赤い台幕をぐるりとかけて中洲流の舁き山設置は無事終了。「朝ごはん食べに来た人、びっくりするやろうな-」と笑いながら中洲流の人。遠目から見ても舁き山飾りの存在感はすさまじく、そばに座るとその大きさと人形の迫力に圧倒されます。
設置が終わり、記念撮影タイム。みんな思い思いの角度から飾りを撮影していました。
最後は博多手一本で場を締めて、6月5日(水)午前2時過ぎ、中洲流の舁き山設営は無事終了しました。
時間は巻き戻って、もう一つの舁き山である千代流の舁き山は、1階の宴会場入り口にあたるロビーに、山笠台込みで設置されます。そのため、人形搬入前にまず棒締めが行われました。今回の展示では、山笠台は去年の舁き山の台が、舁き棒は千代流の飾り山の棒が使われています。
日は変わり6月5日(水)の深夜、関係者の姿しか見えないヒルトン福岡の1階エントランスに、「棒締めたー!」の声と木槌で縄を叩く音が響き渡ります。1本、1本、山大工の手によって舁き棒が山笠台に締め上げられていきます。
杉壁や飾りも準備万端。説明版には藤の花があしらわれており、涼やかな演出がなされています。
棒締めが終わったら、枝折板に人形を設置。この場所に飾られる千代流の飾りは、昨年2018年の標題「藤花庸功千代芳(とうかようこうちよにかんばし)」です。重要な飾りとなる藤の花の調整が細かく行われ、持ち上げた時の天井との高さのチェックが入念に行われました。
藤の調整が終わった人形を、山笠台へ引き上げます。天井までの高さを入念にチェックしましたが、それでも持ち上げるまで緊張が走ります。藤の枝が天井に付くか付かないかの絶妙な高さで持ち上げられ、人形は無事山笠台へ載せられました。
そして他の飾りや二引の旗、台幕、旗などを取り付けていき、一気に完成へ。
ゲストを迎える1階エントランスに、千代流の優美な舁き山が完成しました。時間は午前2時半を回っていました。
最後に設営を行った千代流の山大工で記念写真を撮影。皆様深夜までお疲れ様でした。
千代流の舁き山設営も無事終了し、中洲流の舁き山と共にG20のゲストたちをもてなす準備が整いました。ゲストの方々の山笠飾りを見た時の感想などが楽しみです。
G20会場に山笠の舁き山展示https://t.co/HDZwuNiEeY pic.twitter.com/cP5P4kbOSH
— RKB毎日放送NEWS公式ツイッター (@rkbnews4ch) 2019年6月5日