本日年7月1日、2015年度の博多祗園山笠が開幕しました。この日より飾山が一般公開され、それに先駆けて飾山を御神体にする「御神入れ」や、土地を浄め祓う「注連下ろし」の神事が各地で行われました。
御神入れの神事は早朝から行われます。今年も山笠ナビはその早朝の模様を追いかけてみました。
7月1日早朝5時半。前の晩は嵐のように雨風が吹き荒れた博多でしたが、ようやく少し落ち着いた様子。しかし、強く降る小雨と強い風に見舞われた生憎の開幕の日となりました。
午前6時前、今年の一番山である大黒流が注連下ろしの準備を進めています。
完成した山小屋には、各町に配る注連縄を張るための笹竹が並べられています。
風が強いため、若手の方が幕をもって押さえます。屋根があるといえども、風が強いため雨が降り込んできており、若手の人も大変です。
午前6時より打刻流の注連下ろしが始まりました。
清め祓いの儀では、町の出入り口の境界線まで神職が赴き、祓い清めて廻ります。
土地を浄めた後は、笹竹や注連下ろしに使う道具を祓い清め、無事注連下ろしは終了しました。
神事が終わると、待機していた大黒流の各町が浄められた笹竹を自分達の町に持って帰っていきました。持ち帰った笹竹は注連縄を張り、各町の境界線に立てかけて山笠が走るための”聖域”にします。
午前7時、土居流の西方寺前町では、辻祈祷が行われました。流で行う所もあれば、町単位でお祓いをする町もある所が、町の自治が成立している博多ならではと言えます。
毎年、外で行っている辻祈祷ですが、生憎の天気のため、詰所で執り行いました。
同時刻、東流でも注連下ろしの神事が執り行われました。雨を避けるためのテントの下での神事となりました。
笹竹の浄め祓いや玉串奉奠の後、櫓委員、太鼓委員などの紹介が行われ、注連下ろしの神事は無事終了。各町に笹竹が配られ、男衆は各々の町の境界線に笹竹を張りました。
冷泉公園の横で、上新川端町がお札を貼って注連下ろしを行っていました。
午前8時からは中洲流が御神入れを行いました。雨はかなり止んできたのですが、テントの下での神事となりました。
中洲流は飾山と舁山を7月1日より同時に一般公開を行います。そのため、飾山の前に舁山を置いての神事という、山笠好きにはたまらない豪勢な風景がこの日見る事が出来ます。
笹竹が浄められ、参加者もお祓いを受けます。
参加者の中には飾山・舁山の制作を担当した三宅人形師、中村人形師、溝口人形師の姿もあります。
飾山と舁山に神を納めて御神体にし、御神入れの神事は終わりました。
この日はメディアの取材も多く、総務は「無事しっかり奉納したい」と意気込みを語っていました。
午前9時からは上川端商店街にある2つの飾山が御神入れを行いました。八番山”走る飾山”の上川端通は、午前9時から御神入れを行いました。昨年50周年を迎えた上川端通、51年目の山笠がスタートしました。
川端中央街も川端の幕がはためく凜とした空気の中、午前9時より御神入れを行いました。
西流は注連下ろしを行った本日より山小屋の建設が始まりました。今年の当番町は店屋町ということで、山笠のコース上に山小屋が建てられます。追い山の日は七流が西流の小屋を通過して廻り止めを目指すことになります。
土居流も本日より山小屋の建設がスタート。7月1日を迎え、各流とも動きが慌ただしくなってきました。夕方からは当番町お汐井取りが執り行われ、これから二週間、熱い博多が始まります。