イザナギの禊ぎによって生まれたアマテラスは、つかさど太陽を司る女神となり、勢神宮をはじめとした各地の神社に祀られている。 「母の国へ行きたい。」と泣き喚き、父のイザナギから国を追放されたスサノオは、姉のアマテラスに会うために高天原に登ってきた。たちまち山や川、国土全てが鳴りどよめいた。驚いたアマテラスは、髪を「みずら」に結い、髪や両手に勾玉や数珠状の玉を巻き付け、背には千本、胸には五百本の矢を身に着け、弓を振り立て待ち受けた。 スサノオは「やましい心無し。」と証明するため「誓約」という誓いを立てた。こうした事があって、スサノオの十拳の剣からは三柱(宗像三女神)、アマテラスの勾玉や玉飾りなどからは五柱の神が生まれた。 誓約で優しい女の子が生まれたので、清らかな心が証明されたスサノオは「異なる心無し。」と図に乗って暴れ始めた。恐れを成したアマテラスは天岩戸に籠ってしまった。神々は相談し、スサノオは追放され出雲国に降った。この後、八岐大蛇退治のお話に繋がっていきます。
[人形師:(表)川﨑幸子、(見送り)川﨑修一]