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朝日が昇る中、各流で『朝山』が執り行われました

流舁から約12時間後、朝日が昇り始めた博多の町で朝山の行事が行われました。朝山は、別名『祝儀山』とも呼ばれ、流によっては功労者の台上がりや子供達の台上がりなどこの日しか見る事が出来ない光景が見られる行事でもあります。

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空がようやく紫色になり始めた午前5時前、大黒流の山小屋前には男衆が集合。舁き出しの時間を待っていました。

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大黒流は杉壁の中に子供を乗せて走ります。また、この朝山までは正座で台上がりを行うのが習わしです。

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午前4時55分、帷子を羽織った功労者が台上がりを行います。
そして午前5時、舁き出し。まだ静かな須崎の町に舁き出しの太鼓の音が響き渡ります。

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もちろん、男衆だけではありません。ごりょんさんも朝3時に集合し、直会の準備に大忙しです。

西流は午前5時より舁き出しを行い、早朝の櫛田入りを行いました。

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土居流は午前5時に舁き出しを行いました。

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子供達は日頃はまだ布団の中にいる時間帯ですが、今日は声を出して元気に前走りを行います。沿道の人たちから勢水をたっぷりかけて貰いました。

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朝山を舁き出して50分後、再び山小屋前に戻ってきた土居流の舁山。当番町である濱小路の山小屋前に並べられた提灯の前に山を据え、祝いめでたを唄い上げ、手一本を入れて朝山を終えました。

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朝山を終えると、各町は我が町に向かっておっしょいの掛け声と共に帰って行きます。

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朝山が終わった後、直会が始まります。当番町、受取町の総務からのご挨拶が行われ、朝山無事終了に乾杯が行われました。

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土居流は朝山が終わった後の直会では、『ねじ切り』という行事が行われます。一本のちくわの両端を二人で持ち、ねじ切ってそれぞれ食べるという土居流だけに伝わる習わしです。一本のちくわを分け合って食べる事で流の融和を高める、のが由来だそうで、他町関係なく目の前の人とちくわをねじ切って口に入れます。独自に自治を行う町を越えての「流」の結束を図る古来から続いている行事です。

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朝5時から舁き周った東流は、通勤通学の時間帯に入ってきた朝7時、朝山の見所でもある子供だけの台上がりが浜口公園横で行われました。浜口公園の横には子供の成長を願う万四郎神社があるので、表3名・見送り3名の子供だけの台上がりを行い、各町の総代の方が舁手になるという特別な舁き周りの場所でもあります。
子供が棒さばきし、万四郎神社に表敬訪問。台上がりした子供の音頭で手一本が入れられました。

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その後、舁山は戻っていきました。終了したのは午前7時15分。これにて全ての流の朝山が終了しました。


しかし、本日はこれだけでは終わりません。本日夕刻に「他流舁」が行われ、大黒流、東流、中州流、千代流の山がもう一度動きます。
午後6時頃、博多駅方面は渋滞が予想されます。お気を付けください。