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九州国立博物館の飾り山展示が始まりました

追い山が終わって一ヶ月。お盆前に山笠ナビサポートスタッフが作成した今年の博多祇園山笠総集編を見て、今年の山笠の熱気を思い出す人もいるのではないでしょうか。

上川端商店街にある川端ぜんざい広場には、今年の追い山を走った八番山笠上川端通の飾り山が展示されています。追い山が終わって一週間後には再飾り付けを行い、今年の公開が始まりました。

今年の表の標題は表が「源頼政鵺退治誉(みなもとのよりまさぬえたいじほまれ)」、見送りは「出雲之阿国(いずものおくに)」。迫力ある飾り山を間近に見上げながら、涼やかにかき氷を食べる事が出来ます。

晴れている日だと、川の反対側からも飾り山を望むことができます。
ぜんざい広場の営業は週末だけですが、広場の公開は毎日行われているので、ちょっと休憩したいときや博多観光に来た人にはぜひおすすめのスポットとなっています。

ホテルオークラの一階ロビーでは、今年の三番山笠大黒流の舁き山飾り「勇猛漢周而不比(ゆうもうのかんしゅうにしてひず)」が展示されています。
ホテルオークラでの舁き山展示は、2007年から始まって15年目。勢い水を浴びながら博多の町を駆け抜けた舁き山飾りが見る事が出来る機会は、大変貴重です。

山笠飾りの前には人形の設計図となる下絵も展示も展示されており、墨がにじんだ標題板を見ると、博多の町を実際に駆け抜けたという事がよく分かります。

博多の夏の熱気と空気を感じさせてくれるこの山笠飾りの展示は8月31日まで。こちらもこの時期に博多を訪れる事があったら必見のスポットです。

そして、本日8月11日(木・祝)「山の日」から、大宰府の九州国立博物館のエントランスロビーおいて、飾り山の公開が始まりました。8月7日に棒締めを、8日に矢切を立て、9日・10日に飾りつけを行いました。

九州国立博物館に展示されるのは、その年の天神一丁目の飾り山で、今年の標題は表は中村信喬人形師による「天神縁起傳(てんじんえんぎでん)」、見送りは白水英章人形師による「清涼殿落雷(せいりょうでんらくらい)」。共に大宰府に所縁がある菅原道真公が題材となっています。

山笠期間の飾り山と異なるのは、九州国立博物館に展示される際は山小屋がなくなる事。そのため、表・見送りだけでなく、横側にも飾りがついた「四面飾り」と姿を変えるので、九州国立博物館の飾り山は同じ飾りなのにと大きく雰囲気が変わるのが特徴です。

例えば、山笠期間は右側にあった飾りが中央部に移動したり、角度が変わったり、表側についていた飾りが横側に移動していたり・・・と四面飾りになった事で横にまでにわたる飾り付けによる、飾り付けのイメージが変わっています。天神一丁目の飾り山と見比べながら、どこが変わったのかを見つけるのも一つの楽しみです。
また横の飾りは二人の人形師の合流部分となるため、両人形師の飾り付けの「競演」を楽しむことができます。

今年も真横にある階段は利用禁止のため、踊り場から飾り山の天辺部分を間近に見ることは残念ながら今年もできないのですが、琉球展用のエスカレーターが真横にあるため、琉球展に行く方は間近に飾り山を見ながら琉球展に行くことができます。

この九州国立博物館の飾り山は2023年の春頃まで展示が行われていますので、福岡に遊びに来る方は、櫛田神社・川端ぜんざい広場・九州国立博物館の「三飾り山巡り」をしてみてはいかがでしょうか。
※なお、御神入れ神事は今月25日に行われる予定です