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2014年の博多祗園山笠は無事追山を迎え、閉幕しました

本日15日早朝、博多祗園山笠はフィナーレである追山が執り行われ、7月1日から続いた熱い2週間が閉幕しました。

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平日の早朝にも関わらず、一目追い山の興奮を見ようとたくさんの見物客が櫛田神社や沿道に詰めかけました。

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午前4時59分、「イヤァ!」という男達の気合いの声と共に太鼓の音が鳴り響き、今年の一番山笠土居流の舁山が櫛田神社の清道に駆け込んで「櫛田入り」を奉納します。

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清道旗をぐるりと一回りして能舞台に表を付け、一番山だけに与えられた名誉「祝いめでた」を会場全体の拍手と共に唄い上げられ、唄い終わったあと素早く手拭いを頭に巻いた舁手の手によって清道を駆け抜け、博多の町に飛び出していきました。

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今年の櫛田入りでは、東流が30秒95のタイムを叩き出し、大きく会場を沸かせました。

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舁山は、東長寺前と承天寺前に立てられた清道旗を周って清道廻りを披露して表敬訪問、細くて狭い東町筋へ。

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大博通りは広い道幅の分だけ見物客もたくさん。大歓声の中、舁山は細くて狭い難所の旧西町筋へ。

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土居通りには既に廻り止に到達した一番山の土居流が、追い山コース上に山小屋がある為、全ての流が通過するのを待っています。そのため、各流は土居流の舁山と対面するという珍しい光景が生まれるのですが、土居流の舁山と中洲流の舁山が対面するシーンが。中洲流の人形は今年から溝口堂央氏が手掛け、土居流の人形は中村信喬氏が手掛けています。溝口氏は中村氏の一番弟子という事もあり、追い山という記念すべき日に”師匠”と”弟子”の対面がここに実現しました。見つめる師匠と、師匠の眼差しを受けて駆け抜けていく弟子の姿。お互いの目にお互いはどのように写ったでしょうか。

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奈良屋地区に入り、あとは須崎の決勝点廻り止を目指すのみ。疲労困憊の舁手は最後の力を振り絞って、舁き周ります。

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舁山が廻り止に辿りつく度、観客から大声援と拍手が飛び、舁手には充実感一杯の表情が浮かびます。拍手の中、舁山は山小屋に戻っていきました。

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西流は山小屋前に戻ると、山を揺らし祝いめでたを唄い上げます。祝いめでたが終わると同時に、若手らが山笠人形に飛びつき飾りを壊す「山崩し」が行いました。西流でしか見られない迫力のある行事という事で、たくさんの見物客が詰めかけました。

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山笠の飾りを手にすることが出来れば、その家は一年間無病息災であると言われており、壊された飾りの破片を持ち帰る人の姿も見られました。

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一方、七流が櫛田入りを終えたあと、「走る飾山」こと八番山 上川端通が、その巨体を揺らし豪快な櫛田入りを披露。

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今年は参加50周年という事で、上川端通はサプライズを準備。表の妖怪から煙が吹き出すと同時に、見送りの花咲爺から噴煙と共に花吹雪が。これには場内、拍手大喝采。

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直会の後、各町内で笹竹や保護用のむしろなどが片付けられ、普通の日常生活が再び戻ってきました。
こうして、2014年の追山行事は無事奉納され、博多祇園山笠は終わりました。「終わったねぇ」とぽそっと言った舁手の方が言った言葉が今の博多っ子の気持ちでしょう。また来年、熱い2週間を楽しみにしています。

最終タイム結果

●櫛田入り所要時間

土居流 37秒73
大黒流 35秒76
東流  30秒95
中洲流 35秒98
西流  32秒76
千代流 33秒58
恵比須流 34秒09
上川端通 53秒38

●全コース所要時間

土居流 31分17秒
大黒流 30分20秒
東流  28分25秒
中洲流 33分43秒
西流  30分51秒
千代流 29分05秒
恵比須流 33分47秒